2008年1月22日火曜日

『スーパーサイズ・ミー』




さて、恐るべき人体実験ドキュメンタリー作品『スーパーサイズ・ミー』を、最近、DVDで観てしまいました。といっても、2004年の作品だけれども。

タイトルを直訳すると、「オレを巨大にしてくれ!」となりますな☆ なにをでっかくするのか?(笑)
ま、ブラックでシュールなドキュメンタリーですわ。

ある日、テレビでニュースを観ていた映像作家のモーガン・スパーロックは、太ったのはハンバーガーのせい!と、マクドナルド社を相手取り訴訟を起こした2人の肥満少女の報道に目をとめます。そしてその報道から、最高で最悪なアイデア☆を思いつくのでした。
それは、1ヶ月間ずっと、1日3食、ファストフード以外を食べない人体実験を記録する!というもの。しかも、その被験者は彼自身。で、この実験に選ばれたファストフード企業は、我らがマクドナルド社です。訴えられるぞ(笑)

モーガンは言うのです。
本作は、肥満と健康問題、そしてファストフードの世界を巡る、ある男の旅である。アメリカのライフ・スタイルとその影響力(これからを担う子供たちや、全世界にまで及ぶ)を探る調査だ!
そんなに栄養があってヘルシーならば30日間食べ続けても身体に害はないだろうと思い、だったら食べてやろうと、閃いてしまったんだ!
毎日、マクドナルドで食事なんて、ガキの頃の夢が叶ったみたいだ!

4人にひとりが毎日ファストフード店を訪れ、子供の半分、成人の60%以上(約1億人)が肥満、年間40万人以上が肥満による糖尿病や心臓麻痺で死亡しているアメリカ。そして、この四半世紀のあいだに肥満の子供が一気に倍増し、恐るべきことに、2000年に生まれた子供の3人にひとりが、将来糖尿病になると考えられているという…。

自らの身体を実験台にして、この人類史史上類を見ない恐るべき政治的食文化状況に切り込むモーガンはですな、無謀な自己人体実験と平行して、学校給食の裏側、食品業界の闇、企業の宣伝戦略、含有成分にみる中毒性などなどを、次々と明らかにしていくのですよ。だから、訴えられるぞ!(笑)
この1ヶ月にわたる最高で最悪な闘いの記録は、現代の麻薬=ファストフード文化を再考する最後のチャンスを、オレたちに与えてくれていまする。まさに、身体を張った決死の闘いですわ。結末がね、なかなか哀れなのですよ。。

「この映画を作ったそもそもの目的は、これを観た方々に改めて食生活を見直してもらうことだったんだ。でも、それ以上の反応があり、親たちが子供や家族の食事に気をつけるようになったり、子供のお手本となるように自らの食べ物にも気を配るようになったり、学校給食を見直す動きが出てきたりと広がっていった。これはまったく予想外の大反響だったよ」(モーガン・スパーロック)

とまあ、彼は、インタビューで語っているのだけれども、果たしてどうですかね?
オレは、マクドナルドでファストフードを食らってる人口って、全然減ってないと思うんですけどね。

さて、解決の方法? いたって簡単。買わなければいいのだ!


オレはね、旅をしていたころ、アジアからヨーロッパに抜けたばっかりのギリシャでの、あまりの宿代の高さに閉口して、駅のベンチに寝袋を敷いて寝ていたのですよ。
それで寝床は確保出来ても、洗濯物はたまっていきますわな。んで、洗濯をしようと思って、マクドのトイレに駆け込んで、ジャブジャブ洗濯してたらさ、店員に、出ていけ!と。。。
それ以来、マクドはオレの敵ですねん☆

本日の1枚:
『The Widow』
The Mars Volta

2008年1月21日月曜日

とく子さんご機嫌斜め


とく子さんがですねえ、ご機嫌斜めなのですよ。。。

電動の給湯ボタンがうんともすんとも言わなくてですな、手動ででっかい給湯ポンプを押さねばなりません。

ちっこいころは、家電は分解して直していたけれども、今の家電は分解すら出来ませんな。こーゆーのは、どうしたらいいんでしょうかね?

逆さにして振ってみても、チョップをお見舞いしても、なだめすかしても、うんともすんとも言いません。。。

分解修理は、下手したらPCのほうが全然ラクですな。




ボブ・トリンブルの至高の名盤がリイシュー☆
オレもまともに聴いたことがありませんわ。サイケでアシッドでフォークでロックな逸品☆

本日の1枚:
『Harvest of Dreams』
Bobb Trimble & the Crippled Dog Band


2008年1月20日日曜日

コトコト。


塩漬けの豚バラ肉をもらったので、せっかくなので、ポ・ト・フをつくったのでした。
その他、牛のすね肉ブロックやら鶏の骨付きモモ肉やら、でっかいソーセージやら、普段買わないものを買わなければならないのがね、ちょっと痛かったですが(笑)

大振りの鍋に水を張って、肉類とタイムを入れて(タイムなんて、なんで我が家にあったのかな…。笑)、弱火でコトコト。

しっかりアク抜きして、塩を加えて、泡が立つ程度に弱火にして、ずーっとコトコト。

ニンジンとタマネギとカブをザクッと大振りに切って、というか、面取りした程度のほぼ丸ごと(笑)
長ネギじゃなくてポロネギにしたんだけれども、これも大振りに切って、これも鍋に放り込んで、再び、コトコト。

キャベツもザクッとぶつ切りにして、塩コショウ、というか我が家ではクレイジー・ソルトを使ってますが、それで味を整えてですな、もっかいコトコト。

まあ、これまた何日かにわけて食べるから、キャベツを最後に入れるような順番は、オレの場合、あまり意味はないのですが(笑)

ポ・ト・フって、最初はスープだけで楽しんでから、そのあとで具材を食する2皿料理だけれども、オレはいつも、ひとまとめにして食べてます。だから、ポ・ト・フじゃなくて、シテューですな、これは(笑)


寒いときに、身体中に染みわたるような温かいものを食べるのはとてもほっこりするのですが、ポ・ト・フは、どちらかというと、つくってる過程が好きです。

コトコト。
コトコト。
コトコト。

このコトコトがね、好きなのですよ。

つくってるのが深夜なので、ダラダラ仕事しながらで、どっちみちゆったりとした時間が流れているのですが、その時間にこういうものをつくっていると、より一層、夜が、しん、としてきます。

なにもない無音よりも、静寂のなかで、コトコト、コトコト、コトコトと、かすかに鍋の音が聞こえるのがね、しん、とした夜の空気が味わえて、好きなのですね。


食べるとき、音楽を流します。
ぱなぬふぁさんなんかはきっと激しくうなずいてくださると思うのですが、こういうときは、ヴァン・モリソンですね。
冬のヴァン・モリソン。
最強です。

ヴァン・モリソンは、ずーっとおなじような音楽をやっているように見えて、おなじような円を描いているように見えて、その円はときどきに応じて直径を変え、でも、軸足は1mmもぶれていないような、同心円を描いているように見えます。

そのさまは、まるで、ポ・ト・フに似ています。


本日の1枚:
『Village Idiot』
Van Morrison

2008年1月19日土曜日

この冬ファッション


ジャケットは、インドネシアのカットソーをパッチワークした、どてら。15年くらいまえに、知り合いのデザイナーがつくってボツになった試作品をいただきやした。

ジャケットの下は、スポーツ用品商社に勤める知り合いが、とある高校から発注を受けてつくった校名入りのジャージ(笑) 余ったんで!という理由で2年前にいただきました。

ピンクの帽子は、相方さんが指編みでサクッとつくったニット帽。

EDWINのジーンズ。1万円くらい。

足もとは、TONY LAMAのショートブーツ。3万円くらい。10年くらい履いてま☆


今年に入って、寒くなってからですな、ずーっとこのファッションですわ。
仕事にいくのも、遊びにいくのも、ずーっとこれ。

今日、マイミクさんのキキララさんとの待ち合わせ。
人がごった返す雑踏のなかで待ち合わせたのだけれども、目印か!ってくらいに、一瞬でわかるな、と(笑)

ま、ハデだと得することは多いです☆
オレはそんなにハデだとは思わんのだけれども。
フンフン♪ フフフン♪

2008年1月18日金曜日

オバァのケーキ


15~16日は新春かるた大会&大新年会、17日は、震災追悼宴会とオレの誕生日宴会で、仕事の合間を縫って、神戸で騒いでおりました~。

かるた大会の日記をアップしてからしばらくして、5時46分を迎え、テレビをつけてみたら、ろうそくを灯した神戸の映像が中継されてました。

ま、いろいろと思うこともありますが、それは15日の日記に書いたので、もう、繰り返しません。

長田のオバァたちんところに顔を出して、近況とか聞いて、ひとしきり笑わせて…。
そうそう、かるた大会の話をしたら、うちもかるたは得意やから参加したい!などと言い出してですな(笑)
ややこしいから、来るな!って言いましたけど(笑)

帰りしな、ケーキを手渡されて、
うちはケーキなんて食べないから、どんなのを買っていいかわからんかったけど、ちゃんと買っといたんやで~。
でも、今日はいっぱいケーキ食べるやろうから、また明日にでも、お腹が空いたときに食べられるように、ちっこいケーキ買ったからな。お腹が空いたら、食べな~。
って。

いや、明日以降って、ケーキの賞味期限は、普通、当日やろ(笑)
ま、明日以降も食べさせていただきますが。。
それに、ちっこいと言っても、ホールケーキにひとり用なんて、ないやろ(笑)
つか、帰りしなに手渡さんと、最初から出して、一緒に食べたらよかったやん!
まあ、オバァの心尽くしのケーキやし、明日以降、お腹が空いたときに、ちょこちょこ食べさせていただきます☆

2008年1月17日木曜日

新春カルタ大会&大新年会☆

コトの発端はですな、マイミクさんのぱなぬふぁさんが、ごっつい素敵なゆるキャラのカルタを見つけてこられて、そいつをご自身の日記で自慢したことにはじまるのですね。や、奥ゆかしい方なので、自慢ではなく、披露なのですが(笑)

沖縄の張り子作家、豊永盛人さんのあいうえおカルタというものです。
これね。



こいつがですねえ、カルタの文句もおもしろいし、絵が素敵で、オレの周りでちょっとした話題になったのですね。
そんなもんだから、出来ることなら、カルタ大会をしたいじゃないですか。でも、このカルタのことがぱなぬふぁさんの日記にアップされたのが10月の終わりのこと。カルタだから正月にやらねば!ってことにもなるんですが、10月の終わりにそんな話題になっても、正月になるまでにそんな話はどっかに消えてしまうのが、大体は世の常ですわな。

ところがどっこい、その話が正月まで生き延びまして、やはりマイミクさんの寧楊さんが、おせちの残りを賭けてカルタ大会をしよう!goutさんが、宿のフロアを提供しますので会場は我が宿で!と、話がトントントンと進みまして、めでたく実現の運びとなったのでした☆

もうね、話が決まってから、盛り上がりまくりでしたよ。
オレのマイミクさん関西チームが集結しましてね、寧楊さんの朗読会もやろう!atricotさん指編み教室もやろう!カルタは全員で賞品を持ち寄って!宴会ももちろんやるから食べるのはどうしようか?オレがポップンキラキラさんからいただいたきりたんぽ鍋を食べたい!じゃあ、ポップンキラキラさんに一肌脱いでもらおう!
って、話が膨らむ膨らむ☆

オレが個人的な連絡用に使っているコミュでトピを立てたら、レスが50近くまで伸びましたから(笑) どんだけ盛り上がってるんだか!

で、正月も明け、松の内も明け、1月15日〜16日にかけて、実施!
8名が集合するという、いい大人が徹夜でなにやってんだ!って、大宴会となったのでした☆

夕方の5時過ぎ、goutさんところの奈良倶楽部へ集合。
goutさんはポップンキラキラさんに手配していただいたきりたんぽ鍋の準備をし、寧楊さんはずかずかと厨房に入っていって、持ってきた料理の最期の仕上げをする、と(笑)

最初のプログラムは、atricotさんによる指編み教室☆
指を編み針代わりにして帽子やマフラーをつくってしまおう!ってものなのですが、彼女は普段から、その講座の講師をやってはります。
その講座で使う道具一式をでっかいカバンにぎゅうぎゅうに放り込んで、やって来ましたですよ。
毛糸を何種類持って来たんだろうか? 手持ちの毛糸を全種類持ってきたと言ってはりましたが、張り切りすぎです(笑)
テーブルにズラズラっと毛糸が並べられ、糸を紡ぐ道具がテーブルにドン!と置かれ、講座開始。
これに出席したのが、寧楊さん、goutさん、そしてgoutさんのダンナさんであるトニー・タニーさん!
デン!とされていて貫禄も存在感もたっぷりのトニー・タニーさんが、ちっこいatricotさんに手取り足取り教わりながら指編みをされている姿は、かなりキュートです☆

毛糸がいっぱい


こうして、好きな毛糸の組み合わせを選んで、1本の毛糸に紡ぎ直します。


講師atricotさんが、ひとまわりもふたまわりも年齢がうえの寧楊さん、goutさん、トニー・タニーさんを生徒にして、指編みを手取り足取り指導。


貫禄も存在感もたっぷりのトニー・タニーさんが、編みものに挑戦。かなりキュート!


goutさんも、ひさしぶりに編みものをされたとのこと。


オレは見てるだけだったけれども、指編みって、なかなか不思議ですよ。
編みものなんてまったくやったことのない人でも、やりかたとちょっとしたコツと教えてもらえたら、1時間で帽子やマフラーが出来てしまいます。
ま、オレはこういうのは不器用だしイラチなので、この講座は遠慮して、撮影係に徹していましたが(笑)

で、1時間後。

goutさんとトニー・タニーさんが素敵な帽子を完成させました!
どっちも、落ち着いた配色の、素敵な帽子です☆


寧楊さんも、腕を少し痛めているので今回は見学に徹したぱなぬふぁさんと、初顔合わせとは思えない掛け合いで喋り倒しながら、楽しく編んではります。


それにしても、皆さん、楽しそう。
婦女子さんは皆、編みものが好きですな☆ あ、初挑戦のトニー・タニーさんも(笑)

そうそう、atricotさんも、みんなに教えながら、片手で帽子を一個つくってはりました。
さすがに、講師! 手が早いですなっ! その帽子をかぶっているのは、オレです(笑)



さてさて、こうしてプログラム1発目の『atricotによる指編み教室』が終わり、次なる出しものは、寧楊さんの朗読会。
女優、ナレーション、ラジオDJ、MCとして活躍する寧楊さんが最近行なっている、朗読会を、今回、実施してもらったのでした☆

あ、そのまえに、指編み教室のさなか、ぱなぬふぁさん&ぱなぬふぁさんのご主人のフクちゃんさん、そしてそのマイミクさんの火星田さんも合流。

ベトナムの揚げ煎(ナシゴレンの横にちょこんとついてくる揚げ煎とよく似たものです。もちろん、自作!)と、ひとくちカレーパンを持ってきてくれました。
このカレーパンが素晴らしくてですね、食パンにカレーを乗せたものを丸めて、表面にパン粉をまぶしてカリッと揚げて、ひとくちサイズに切ったもの。
こういう、ちょっとしたアイデアで極上に美味いものをつくられるのが、ぱなぬふぁさんのすごいところです。
これが、揚げ煎とひとくちカレーパン。






中性的で健康的で、ちょっとクールな声が魅力の寧楊さんが、女優魂を発揮して臨場感たっぷりに本を朗読してくれます。普段はちゃんとした場所でやるのですが、今回は、特別に無理を聞いてもらって、この場でやってもらうことに!
場所は、奈良倶楽部の1階ホールです☆





今回、寧楊さんの肉声を聞いてもらいたくて、ほんの少しだけど、動画を撮りましたですよ☆ ちょっとだけ、おすそわけ☆
寧楊さん、スマン! 動画の目張りの貼りかたがわからんかったので、素顔、晒しております〜(笑)



ええ声、してはりますでしょ☆
これからも大阪で朗読会ライブをやっていかはりますから、興味がおありの方は、ぜひ大阪へ!

んで、朗読された本は…、えーっと、なんだっけ?
このあともいろいろあったし、オレ、撮影係に徹していたので、忘れてしまいますた…。
まじ、どんな話だったかな?(笑)
なんにせよね、目をつむって朗読する寧楊さんの声に耳を澄ますと、ぐいぐいその世界に引きずり込まれていきます。想像力が、めっちゃ膨らみますね!

さて、寧楊さんの朗読にホッコリさせられ、次はですな、お待ちかねの新春カルタ大会!
当初、これがメイン・イベントで集まることになったはずの、新春カルタ大会です!

皆で、賞品を持ち寄り、カルタ大会で一番たくさん札を獲った人から順番に賞品をかっさらっていくんですが、この商品もね、1000円以内!って縛りをつくって、ラッピングも自前で!ってことにして、それぞれが知恵と腕の見せどころにしてあるのですよ!

奈良倶楽部には1階と2階のあいだに結構な広さの踊り場がありましてね、場所をそこに移して、カルタ大会。
こんなカルタなのですよ〜。
なんとも言えない、いい味をした絵でしょ♪
カルタの文句も奮っていましてですね、
に 逃がしたタヌキが帰ってきた。
お 鬼になるなら青いほう。
とか(笑)
勝負は4回。全員で輪になって、カルタを奪い合います。
大人がこういうことで本気になれるのは、楽しいですね☆ つか、こういうことは、本気にならんとおもしろくありません!
それにしても本気の度合いがすごすぎて、皆、殺気立ってましたが(笑)









さて結果は…。

さて結果は…。

さて結果は…。




えーっとですね、ダ・ン・ト・ツで、参加者中最年少のatricotさん!
もうね、2位にダブルスコアの大差をつけて、atricotさん☆
なーんであんなにカルタを見つけるのが早いのか! なーんであんなに手を出すスピードが速いのか!
オレは彼女にしょっちゅうビンタを食らうのですが、もうね、そんときとおんなじ目にも留まらぬ早さですから! いったい、なんの選手を目指しているのか!ってくらいですから。
1位の人は、次回からは、カルタまでの距離を少し遠くするというハンデが与えられるのですが、まーったくハンデになりませんでした…。4回戦中4回とも、ダ・ン・ト・ツで、トップ(笑)
いや、あのダントツぶりはですな…、今後の付き合いを考えさせてもらいたいくらいです(笑)

んで、戦績は結局、1位atricot、2位以下似たり寄ったり(笑) というかんじなのですが、戦績のいい人から順番に、番号クジを引いて、各人が持ち寄った賞品にあらかじめ振っておいた番号の賞品を手にしていきます。
皆が用意してラッピングしたプレゼントが集められます。



1位のatricotさんは、火星田さんセレクトのムーミンランプ! キュートです☆


火星田さんは、atricot自作のカシミアのレッグ・ウォーマー! この冬に最適の逸品です☆


goutさんは、ぱなぬふぁさんご夫妻が用意された豊永さんの張子のシーサーと、ドリームキャッチャー! か、かわいい☆


トニー・タニーさんは、ルイスpresents! フランスの子供用塗り絵絵本! 今、フランス語を習ってらっしゃるトニー・タニーさんに上手いこともらっていただきました☆


フクちゃんさんは、寧楊さんらしいセンスが光る、兎の手ぬぐい! 大人のセンスが光る逸品です☆


寧楊さんは、トニー・タニーさんから、ご夫妻がお世話されているタイの少数民族の子供たちがつくったポシェット。 いいなあ☆


ルイスは、goutさんご用意の、美術館スーベニア・グッズ&ハモニカ! 大好きなエノチューさんの復刻コースターは嬉しい逸品です☆



で!
ここで、サプライズ☆
な、な、なんとですな、ぱなぬふぁさんチーム(ぱなぬふぁさん、フクちゃんさん、火星田さん)が、第1回新春カルタ大会開催を記念して、ケーキを用意してくれていたのでした!!!!!

お知り合いのケーキ屋さんに無理を言って、こ〜んな素敵なケーキをつくってもらっていたのでした☆☆☆
カルタケーキ!

これです☆



実物の札と見比べてください! そっくりです☆ すごいでしょ!


こーんな素敵なサプライズがあるなんてね!
この宴会、たしかに年齢層は高いですよ。オレが下から2番目ですからね(笑)
でも、高いだけのことはあります! 仕掛けやサプライズが、すごすぎです! み〜んな、なにをすれば楽しいのか、楽しませることが出来るのかを、い〜っぱい知っていて、きっちりとそれを実行してきます!
いやいや、素敵な宴会ですよ。

というか、宴会自体は、じつはこれからなのですね(笑)
これから、きりたんぽ鍋宴会がはじまります。この時点で、夜の10時をまわってましたが…(笑)

さてさて、宴会は、奈良倶楽部の食堂に場所を移して。もう、奈良倶楽部館内のあらゆる場所を使って実施してますから。
奈良倶楽部はこれから改装をはじめる予定でして、この日は、改装準備のために休館だったのですね。
ですから、皆、好き放題暴れてます(笑)

改装後のなら倶楽部は、きっとまたこれまで以上に素敵になるはずなのですが、現在でももちろん、素敵なお宿でして、婦女子さんがひとりでも安心して泊まれる安心感と、適度に距離を置きつつもきめの細かい気持ちのいいサービスをしてくれる、素敵なお宿です。
詳しくは、サイトをご覧あれ☆

http://naraclub.com/

さて、いよいよ宴会。こんなかんじです☆


こいつはですね、オレが以前、ポップンキラキラさんからいただいた絶品のきりたんぽ鍋を、皆さんもぜひ食べたい!ということになりまして、今回、ポップンキラキラさんに骨を折っていただいて、はるばる北海道から、きりたんぽと比内地鶏のスープを送っていただいたのですよ☆

ポップンキラキラさん、この場を借りまして、新春カルタ大会&新年会参加者一同、深く深く感謝いたします〜☆
いただくまえに、ちゃんと北は北海道に顔を向けて、全員で、いただきます!をさせていただきました☆



きりたんぽ鍋、相変わらず極上の美味さでございました☆ そして、初めて味わう皆さんは、一様に、恍惚とした表情を浮かべておりましたから!
ほら、美味そうなきりたんぽ鍋でしょ☆


こっからは、談笑、談笑、談笑。
初めてお会いする方もいるし、mixiでは絡んでいても顔合わせするのは初めてという方もいらっしゃいますし、でも、そんなことは全然関係なくて、あっちこっちで話が弾みまくりの、大宴会☆

そこに、オレが大阪のコリアンタウン鶴橋で買ってきたキムチが加わり、


寧楊さんがつくってきてくれたアボガドとマグロとお豆さんのサラダが花を添え(マヨネーズにワサビと醤油が仕込んであって、美味いんですわ、これが!)


そして、ここで再び、寧楊さんの朗読会が☆
なにやら、河合隼雄先生のエッセイ集を取り出し、各人がインスピレーションで開いたページを寧楊さんが朗読するという、即興の企画。


ベトナムの楽器、口琴を取り出して、おもむろに奏でるフクちゃんさん。


きりたんぽ鍋の〆はラーメン! 張り切っておさんどんする寧楊さんとラーメン。





カルタ大会2位になったgoutさんは、カルタケーキに乗っかっていたカルタ・クッキーをゲット☆


最下位に終わった火星田さんは、タイトルが冠されたプレートをゲット☆


いやいや、こうして夜は更けていくのでした。
つか、きりたんぽ鍋宴会は、結局、深夜1時くらいまで続き…(笑)

そのあと?
トランプを使ってオイチョカブがはじまり…(笑)
爪楊枝は、換金出来る点棒かって? いやいや、そんな違法なことをしてるなんて…、言えませんから(笑)


じつはここでペアを組まれたgoutさん&トニー・タニーさん夫妻のやりとりに、商売上の投資に通じるやり取りと意見の相違を発見したのですが、ま、それはまたの機会にでも。。。。

さてさて、夜も更けてきました、といっても、なんだかんだで、宴は深夜4時すぎまで続いたのでした(笑)

ご近所さんのぱなぬふぁさん&フクちゃんご夫妻は、翌朝から用事がありますので、ここらで退散。ここらで、って時間でもないですけど(笑)
最後は、すっかり仲よくなった寧楊さんとぱなぬふぁさんが抱擁?(笑)


とまあ、要点だけを抜き出しても、こんだけの分量の日記と写真になってしまうという、とんでもない宴会(笑)
もうね、新年早々から、今年一番楽しかったイベントはこれ!って、決定ですから☆

大人が知恵を出し合って、忙しい時間をやりくりして真面目に遊ぶとなったら、楽しいことがいくらでも出来ますな!
そういうことをね、再確認した夜なのでした。
でね、これって、全員がmixiで知り合った方たち同士なのですよ。
オレたちは、こういうふうにmixiを使っているのですが、こんなふうにmixiで知り合った仲が発展していくなんて、誰も思ってませんでした。
ネットを介したコミュニケーションなんて!って、最初は思ったけれども、でも、ネットを通じて、そうした血の通ったコミュニケーションが出来るのも、結局のところは、ネットを使うのも人間だから、ということに尽きるのだと思います。
そういうことを再確認した夜でもあったのでした。というか、朝だけど(笑)

ほんとに、楽しかったですよ。

参加した皆さん、お疲れさんでした。そして、楽しい時間をありがとうございました☆
goutさんご夫妻、快くお宿を開放していただき、ありがとうございました!
寧楊さん、素敵な朗読をありがとうございました。
atricotさん、指編み教室、大好評でしたね☆
ぱなぬふぁさん&フクちゃんさんご夫妻、火星田さん、カルタケーキの素敵なサプライズ、大感激でした!
ポップンキラキラさん、暮れのお忙しいときにきりたんぽと比内地鶏のスープを心よく手配していただき、ありがとうございまいた。一同、堪能させていただきました!
kazuさん、今回は残念でしたが、次回もやります! また、かたちを変えて、いくらでも機会をつくってやります。次回はぜひ!

では最後は、奈良倶楽部でセンスよく飾られていたお正月の飾り付けの一部を。
これにて、今年の新年会は、終了〜っ☆




あ、翌朝?
素敵なランチをgoutさん&トニー・タニーさんご夫妻にご案内いただき…、それはまた後日。。。

2008年1月15日火曜日

あれから13年

今日、教育委員会の仕事で、成人式に出席してきました。
神戸での成人式なので、この時期は、勢い、震災関係の話題が出ます。

震災でお母さんをなくし、お母さんと一緒にプールや動物園に行ったたくさんの思い出をなくした。でも、震災後に設立されたあしなが育英会で、おなじ境遇の友だちに出会い、今では逆に、幼い子の世話をするようになり、子供らに元気をもらっている。そして最近、お母さんを知る人に、喋りかたや顔がお母さんに似てきた、と言われ、嬉しくなってお母さんに報告した。

震災のとき、おじいちゃんとおなじ部屋で寝ていて、自宅は突き上げるように揺れて全壊。気がつくと、目のまえに壁が迫り、がれきに囲まれて、すごく怖かった。でも、おじいちゃんがしっかり抱きしめてくれて、励ましてくれた。
正午近くになって救出されたけれども、おじいちゃんは、その日の夜に亡くなった。
おじいちゃんは和牛飼育の名人で、いつもかわいがってくれた。中学生のときに調理しになることを決め、魚好きのおじいちゃんに、得意の魚の煮付けを食べてほしかった。地域で慕われたおじいちゃんのように、信頼される料理人が目標。

そういうスピーチをね、いくつか聞いて、しんみりとしてました。

13年まえの1995年の1月17日、朝5時46分に、ドーンという、地の底から突き上げるような衝撃がやってきて、大阪から神戸の一帯は、グチャグチャにされました。

その日は、オレの誕生日でね。
でも、この日を誕生日だと思うことは、もうないですね。

当時、オレは、大阪の北摂は豊中というベッドタウンに住んでいて、建物の倒壊こそなかったですが、家のなかはグッチャグチャ、皿やらビンやらの大半が割れ、CDは散乱し、CDのプラケースは割れまくり、2台あったテレビの1台がひっくり返ってブラウン管が割れ、食卓のテーブルは部屋の端まで吹っ飛び、エアコンの室外機がぶっ飛んで壊れました。

普通の地震とはまったく違っていて、ドーン!と、下から突き上げるような衝撃だったので、最初は、爆弾かと思ったもんです。
南米のペルーに住んでいたときは、過激派の連中がよく爆弾を爆発させていて、そんときの衝撃とよく似ていたのですね。

オレはそのとき、ペルーで結婚した嫁さんと一緒に住んでいて、ふたりして、マジでテロか?って顔を見合わせたんです。
でも、もちろんテロなんて日本でそうそうあるもんじゃないから(相前後してオウム真理教がやらかしてくれましたが…)、テレビつけたら、えらいことに…。

あまりの出来事で、部屋中が散乱して足の踏み場もない状態なんだけれども、しばらくは、なーんにも出来なかったです。
そのあとも余震が怖くてね、そっから数ヶ月はエレベータに乗れなかったほどですわ。

でもね、翌日だったか翌々日だったかには、神戸に向けて走ってました。
幸いにしてオレの知り合いはほとんどが無事だったのだけれども、神戸には、嫁さんの知り合いの外国人がたくさんいて、彼らが、かなり深刻な被害に遭っていて、それを迎えにいこう!ってことになって。
電話がなかなか通じなくて、でも国際電話がわりあいと通じやすかったので、香港の知り合いをベースにして、そこに伝言を託けるかたちで連絡とってました。まだ、ネットもなかった時代のことです。

高速道路が波打って倒壊していて、あんな風景、あとにも先にも見たことがないです。
垂直に建っているはずのものが大きく歪んで建っているのを見ると、平衡感覚がおかしくなりますね。三半規管って、視覚からの情報があって初めて機能するんだな、ということを、そのときに実感しました。

迎えに行った外国人は10人以上で、皆、家をなくしてるから、オレの家に寝泊まりしてました。
最大で、11人がオレの家で寝泊まりしてました。広い家じゃないから、もちろん雑魚寝で、それこそ足の踏み場もないくらいだったけれども、なんだか楽しかったですね。
いろんな国の言葉が飛び交ってね。公用語を決めよう!ってなったんだけれども、英語とスペイン語とアラビア語以上に絞りようがなくて、誰かがスペイン語を英語に翻訳して、その英語をまた誰かがアラビア語に翻訳して伝えてって、伝言ゲームみたいになってました。話がね、よく食い違うんだよ(笑)

知り合いの外国人も、知り合いの知り合いの外国人も、何人もピストン輸送して、そうしているなかで、オレは、長田のオバァ連中と知り合うことになったのでした。

長田は、在日コリアンやらうちなんちゅーやら、いわゆる故郷を離れた人たちが住んでいる土地です。それも、住んでいたというよりは、そこに押し込められた、そこにしか住むことが出来なかった、という土地です。
水はけが悪くて、ようするに、下層の土地。

大規模災害というのは、皆が一様に被害を受けているように見えて、じつは、如実に格差が出るものでも、あるんですね。
持たざる人たち、ギリギリの生活を余儀なくされてきた人たちが、ひとたび災害に遭うと、悲惨です。欠けてしまったものを、自力で埋め合わせる余力は、もう、どこにも残っていない状況でしたね。

その状況に、一番怒りを覚えていたのは、嫁さんでした。
彼女は、格差があたりまえにあるペルーで生まれ育ってますから、持てる者が持たざる人と手を繋ぐのはあたりまえの環境で、生まれ育っています。
当時、ボランティアの意識が国中に芽生えはじめていたとはいえ、彼女の目から見て、長田のオバァたちの置かれた状況は、怒り以外の何者でもなかったのですね。

看護婦の資格を持っており、もともとボランティア精神も旺盛だった彼女に引っ張られるかたちで、オレも、長田によく行きました。
それから13年が経って、今もまだまったくおなじことを思うけれども、長田のオバァたちが生き延びるための最大の障害になっていることは、笑い、です。
身寄りがないので、そもそもが孤独です。そして、テレビは、長田のオバァのような年寄りには、笑いを提供してくれないのですね。
一日に、一度も会話がない。言葉を発することもない。あはは、と、笑うことがない。
これはね、やっぱり、生きる気力を萎えさせますよ。
孤独死は今もあるし、死ねばニュースになるけれども、死なないまでも、会話がない、言葉を発することがない、あははと笑うことがない、という生活は、死んでいるも同然です。そして、その生活は、なかなか一般には知らされません。
そのことの重要性を、オレは、当時も、そして今も、ずーっと痛感します。だからこそ、せめて、笑わせてあげられることでも出来たら、と、思って、オレは、長田に遊びにいってます。
ボランティアという言葉はどうでもよくて、オレは、遊びにいってるだけだなあ。

当時、嫁さんが、よく言ってました。
キリスト教には慈悲の精神があるけれども、なにも慈悲の精神でボランティアをやってるんじゃない。看護婦をやってきたんじゃない。そうではなくて、自分が必要とされる場所に身を置いて、それこそ、自分の働き如何で、誰かの生殺与奪を左右しかねないような、自分が強烈に必要とされる場所に身を置いていると、生きている実感を、これ以上ないくらいに感じることが出来る、と。
必要とされる場所に自分の身を置くことで、歓びを実感することが出来る。だから、私は、誰かのお世話をしているようでいて、じつは、その人たちによって生かされているんだ、と。

オレも、長田のオバァたちのところに遊びにいくようになって、近頃やっと、ぼんやりとそのことがわかってきました。

その嫁さんも、9年前に、アフリカのニジェールという国へ看護婦のボランティアに行ったきり、戻ってきませんでした。
内戦で欠けてしまった人々の身体と心に、某かを埋める作業をしに、彼女はニジェールに行ったのでした。
彼女が属していたボランティア団体は、災害地や紛争地にいち早く到着して、医療面からの適正なサポートを、政府や思想や社会体制によらずに、行なってきたところです。
そして、彼女が赴いた現場で、ゲリラ戦が起こりました。
そのゲリラ戦で亡くなったのは、数十人とも百人以上とも言われています。
今もって、正確な数字はわかっていません。



さて、これはずっとあとになって気がついたことなのですが、震災の最大の悲しみは、名前が残らないことです。

大量死の最大の悲劇は、亡くなった人の名前がない、ということです。
どこそこで、誰それが、これこれの理由で亡くなりました。享年○○才。
とは、いかないのですね。
そうでなはなくて、震災のときは、こうでした。
○月○日現在、推定死亡者数○○人、まだ増える模様。
言うまでもないことだけれど、人にはそれぞれ固有の生があって、だからこそ、固有の死があるはずです。名前は、それを象徴しています。名前のある死があって初めて、その人は、それまでの人生、生きて存在したことになります。
それが、ない。

いろんな人生があるけれども、どんなにしんどくても、そして最期がどれだけあっけない死であったとしても、誰のもとにも知らされる死であったなら、そこには、そこには固有の生があったことが確認されます。
死が記録され、人々の記憶のなかに残ってこその、生です。

死が知らされない、ということは、一周忌も三回忌も七回忌も十三回忌も五十回忌もなく、なにもなく、思い出すきっかけもなく、やがて忘れ去られます。その人が生きたことそのものが、人々の記憶から忘れ去られます。

弔い、死を知らしめることによって初めて、その人の生が完結し、完結することによって、その人の生が、人々の記憶に残り、その人は、この世に生きたことになります。

それが、大量死を生む場所では、ない。
その人が、生きたことになっていない。
これ以上の悲劇は、ないですね。
自分が生きたことが、誰にも認められない。想像したら、ぞっとしますよ。
○月○日現在、推定死亡者数○○人、まだ増える模様。
ニュースでときどき耳にするフレーズだけど、死者に名前がないということは、そういうことなのですね。

幸いにして、オレは、嫁さんの亡骸を確認し、オレの手元に取り戻すことが出来ました。
彼女の死を無名の死にすることなく、名前のある、固有の死とすることが出来ました。

震災のとき、嫁さんがニジェールで亡くなったとき、その後、オレは、アメリカ軍によるイラクへの侵略戦争を取材しにいったのですが、そのときにね、やはり、無名の死ということを、つくづくと考えました。

嫁さんを殺してしまった戦争というものの正体を少しでもいいから知りたいと思って、オレは、さまざまな手を使って、戦時下のイラクへ行きました。取材のかたちをとったのは、そうしなければ入国が叶わなかったからです。それとて、取材という、仕事の体裁を整えるのに、ずいぶんと苦労しましたが。

イラクで見たことや感じたことをここでつらつらと書くのにはスペースが少なすぎるけれども、ひとつ、挙げるとするなら、ここにも無名の死がたくさんあって、やっぱりそれが一番悲劇だなあ、と思ったのですね。

あの戦争で亡くなったのは、イラク人だけではなく、アメリカ兵もです。
しかし、亡くなったアメリカ兵は、亡骸を回収され、それぞれが棺に納められ、星条旗に包まれ、家族のもとに戻され、○月○日○時○分、○○にて機関銃の一斉掃射に遭い、名誉の戦死、と、固有の死を与えられます。彼の死を知らしめることで、彼の生が、たしかに生きたことが、そこで確認されます。
ほかならぬ、メディアが実名を挙げて報道しました。
一方で、イラク人はどうだったか。イラク兵やイラクの民や草の死を、メディアは、個別に実名で報道したのか? してないですね。

イラクとアメリカとでは、国力も戦力も圧倒的な開きがあるのは承知しているとはいえ、アメリカによって殺された人々のために費やされてきた言葉は、殺されたアメリカ人のために費やされているそれに比べ、情けなくなるほど少ないですね。
アメリカ人の誰かの死を悲しみ、憤り、戦争や厄災そのものを憎しみとする言葉は、何万何億と紡がれてきました。でも、イラク兵やイラクの民草の死を悲しみ、憤ったりした言葉は、世界中で、どれほど紡がれたのか。
この彼我の差は、呆れるほど偏っていて、ほとんど、不当と呼んでいいほどです。
文学やジャーナリズムは、人の死は平等だと説くのだけれども、嘘ですね。ここには、言説の救いがたい非対称性が、あります。ほかならぬ、文学やジャーナリズムこそが、人の死を平等に扱いません。
国力や戦力の差というものは、とりもなおさず、人命の単価の相違、しかも、桁違いの価格差を生んでいるのだということを、文学やジャーナリズムが無自覚に、認めているに等しいです。

震災をきっかけとして、オレは、大量死というものについて、ずっと考えてきました。
また、考えざるを得ない時間を歩いてきたようにも思います。

あれから13年。
毎年、神戸の成人式では、震災のことが語られ、1月17日には、あちらこちらで、追悼集会が開催されます。
あのときの体験を血とし肉とし、今も伝え続けている人が、たくさんいます。

それはきっと、亡くなっていった無名の死、固有の死を与えられなかった匿名の死に、名前を取り戻し、そうすることで固有の生を、その人がたしかにこの世に生きたのだという証を取り戻す作業なのだと、オレは思っています。

長田のオバァたちは、それこそ、櫛の歯が欠けるように、ひとり、ひとり、と、亡くなっていくのだけれども、この人たちの死を無名のものにしてはいけないなあ、と、この時期、毎年思いますね。
オレも忙しいからさ、そんなことをしょっちゅう考えているわけではないけれども、この時期はね、どうしても、そういうことを思います。

あのとき、神戸で出会ったりすれ違った人たちのことやら、嫁さんのことやら、我が家で団体生活を送った外国人たちのことやら、長田のオバァのことやら…、いろんなことを、思い出しますね。

もう、13年かあ。

今、相方さんがいてくれてよかったなあ、と、つくづくと思うんですよね。
そういう人たちと過ごした時間を持っているオレを、丸ごと受け入れてくれてね、一緒に歩いていってくれる相方さんがいるというのは、とても幸福なことです。
今現在のオレは、そのことにとても満足しているし、感謝もしています。

13年という時間は、決して短い時間ではなく、それぞれがそれぞれの固有の生を歩き続けているのだとしても、この時期だけはね、神戸の人たちは皆、おなじようなことを思うんだろうなあ。

人というのは、つくづく、ひとりでは生きていないもんですね。


あと2日もすれば、また、時計の針が止まったあの時間がやって来ます。
また、神戸中にろうそくの灯がともります。
オレの誕生日はね、今では、神戸中で、ろうそくの火が灯る日となっているのですよ(笑)

震災を機にね、素晴らしい歌が生まれたのをご存知ですか?
ソウルフラワー・ユニオンの中川クンがつくった、『満月の夕』です。
彼らは、震災を機に、活動の形態を大きく変えました。
エレキギターを三線に持ち替え、ピアノをアコーディオンに持ち替え、ドラムをチンドンのタイコに持ち替え、電気が復旧していなかったころから、長田の公園で、オジィやオバァを励ますために、流行歌の演奏会を、何度も何度もやって来ました。
そうやって、聴く者すべてを飲み友だちにして、一緒に生きていこうや!って、仲間の輪をひろげていきました。
中川クンとは、神戸で何度か顔を合わせましたね。
彼はいつも、理念なんかよりも先に、具体的なアクションを起こしてますわ。

音楽というのは、パンにも塩にもならないけれども、人の、手と手を繋ぎますね。そうやって、どれほどの人の心の、欠けてしまったなにかを埋めてきたことか。そうすることで、彼こそが元気をもらってきたことか。
17日の日にも、たぶん、どこかで出会うんでしょう。

18日の夜20:00〜20:45、NHKで、『かんさい特集 そして、がれきの街に歌は流れた…。阪神大震災から13年』という番組が放映されます。ソウルフラワー・ユニオンの『満月の夕』が、どうやって生まれてきたのかが、紹介されるみたいです。
大阪以外の番組表がどうなっているのかわからないけれども、機会がありましたら、ご覧になってみてください。


さて、15日と16日は、オレのマイミクさんの関西チームで新春大カルタ大会&きりたんぽ鍋宴会☆
そして、17日は、長田のオバァたちと一緒に、オレの誕生日と震災追悼にかこつけて、宴会☆

宴会が続きます〜。


ソウルフラワー・ユニオンの『満月の夕』はYouTubeに落ちてなかったので、今回は、渋谷毅バンドにいたジャズ・シンガーの酒井俊のライブ映像を。

本日の1枚:
『満月の夕』
酒井俊バンド

2008年1月14日月曜日

ケータイ小説

今日、仕事でですな、いきなり、机のうえに、ドン!と、本を二冊置かれて、レビューお願いしまーす!って、軽い調子で言われましたわ(笑) ふた周りくらい若い編集の男の子に。。。

美嘉って人の『恋空』って本。誰やねん?

ケータイ小説らしいですな。
そーいえば、ケータイ小説って言葉はよく耳にするけれども、読んだことないですわ。これが初めて。

めんどくさいなーって思いながら読んだんですが、あまりの読みやすさに、上下巻で1時間足らずで読み終えてしまいましたわ。

普通の女子高生の主人公である美嘉は、ちょっとしたことがきかっけでヒロと知り合って付き合いはじめます。べつのカップルとダブルデートしたり、一緒に授業をサボったりしてます。
んで、ある日、妊娠しちゃうんですよね。ちゃんと避妊しろよなー。でも、転んで流産しちゃう。妊娠してんだから、気をつけろよなー。で、それはそれでショックなんだけれども、それがきっかけでまた深く繋がっていく、と。
ところが、です。
ある日、ヒロがわかれを告げるんですよね。で、ふたりはそれぞれべつの人と付き合うんだけれども、あとになってね、じつはヒロは末期ガンで、美嘉には幸せになってほしいからということで、わかれを申し出たことが知れ、美嘉は今の彼とわかれて、元カレのヒロのもとへ走っていく…。
それから抗がん剤治療をして、奇跡的に3年も生きながらえるんだけれども、結局は、ヒロは死んじゃうんですよね。でも、ヒロの死後、美嘉は彼の子供を身ごもってることを知り…。

とまあ、そういうお話。

ふーん、ってだけですけどね(笑)

でもこれ、少女マンガのパターンですな。婦女子さんが熱狂しやすいストーリーがてんこ盛りというか、ちょっと理不尽な不幸ネタあり、運命的な出会いあり、裏切りあり、色恋あり…、まあ、わかりやすいお話ですわな。

売れているとのことですが、ケータイ小説というのは、既存の小説は難しくてわからないっていう層にニーズがあるんだとか。
というか、ケータイ小説ってのは、携帯で読む小説のことでしょ? ってことは、その小説の中身ではなくて、メディアが、書籍か携帯画面かって違いだけじゃないのか?
携帯にアップされている小説というのは、総じて、わかりやすい言葉で書かれている傾向でもあるのでしょうかね? この本も、印刷された書籍ではなくて、携帯の画面で読むとまた違った印象があるんだろうか?
 
というか、そもそも、携帯のどこにケータイ小説があるのか、オレ、わかってないんですけど…。

ただ、この『恋空』にかぎっていうと、描写が貧弱すぎますわ。比喩はない、オリジナルの言葉はどこにもない、どの視点で書いているのかもよくわからない…、結局のところ、出来事をただ順番に並べているだけ、というもので、これは小説でもなんでもないと思いましたですな。

なので、小説として表現される必然性がまるでないという、不思議なシロモノでした。

それでもバカ売れしているのは、身近な設定と、徹底してわかりやすい言葉で書かれているからで、そのせいで、ある種の親近感を持つことが出来るからなのだと思います。
それでも、小説というものは、つくりものなので、つくりものである以上は、徹底的に嘘をついて、そのうえでリアリティを持たせ、真実をあぶり出す、という作業をしてもらわないことには、それを小説と呼ぶことには、抵抗がありますね。

ただ、このジャンルに人が集まっているということは、そのなかからホンモノも出てくる可能性も高い、ということです。
消費のされかたのスピードが尋常じゃないから、あっという間に廃れるかもしれないけれども、この手のものは、かたちを変えて残っていくんだと思います。

さらにいえば、かつて、白人化されたブラック・ミュージックであるモータウンが、より黒いホンモノのブラック・ミュージックへと誘う扉となる役目を果たしたのと同様、ケータイ小説をきっかけに、ホンモノの小説へと向かう人も出てくるかも知れませんな。


昨日に引き続き、バルカン・ミュージックを☆

本日の1枚:
『Bulgarian Chicks』
Balkan Bea Box

2008年1月13日日曜日

『若く見える条件は?』

今年最初のNIKKEIプラスワンのなんでもランキングは、『若く見える条件は?』でしたな。

オレもなぜか年齢よりも若く見られますが(笑) さて、その条件とは?

1位 肌に張りがある
2位 フットワークがいい
3位 新しいことに挑戦できる
4位 表情が生き生きしている
5位 好奇心が旺盛
6位 話し声や笑い声が元気
7位 目標や夢がある
8位 歩き方が軽やか
9位 体形がスリム
10位 自分流にオシャレを楽しむ
10位 異性への関心を失わない

アンケート結果は、上記の通りでした。

さて、皆さんは、どれだけあてはまりますかね?

1位の、『肌に張りがある』は、男はあんまり関心がないんじゃないですかね。。まあ、毎日顔のマッサージを欠かさない!って男も、なかにはいるみたいですが。
ちなみに婦女子さんは、相手の顔のシワよりも肌のつややかさについ目が行ってしまう、なんて言ってましたな。

2位の、『フットワークがいい』。オレ、大阪で一番フットワークが軽いディレクターと言われてますから(笑) ま、もちょっと落ち着きたいなとは思ってるんですが、性格がそれを許さんです(笑)

3位の、『新しいことに挑戦出来る』。もう、新しいことには滅多に挑戦しません(笑) このへんは、年取ったかな、と。でも、そんな時間ないし、新しいことをしようとすればなにかを削らないとダメですが、削れるもんもないし、今までやってきたことを引き続きやるだけですわ〜。

4位の、『表情がイキイキしている』は、どーでしょうかね〜。これは自分ではわかりませんな。だいたい、感情の起伏がそれほどないし、どーなんでしょうかね? 誰か、教えて☆

5位の、『好奇心が旺盛』。へい、今もって相変わらず、好奇心は旺盛ですわ。そのへんの若い人よりも、よっぽど好奇心が旺盛だと思っとります〜。

6位の、『話し声や笑い声が元気』。。。 知らん(笑) まあ、疲れてることが多いし、そんなに元気じゃないかも、です〜。

7位の、『目標や夢がある』はですねえ、特に目標はもうないけど、夢は宝くじで1等が当たること!

8位の、『歩きかたが軽やか』。歩きかたねえ。。どうなんでしょうか? ほぼ毎日、チャリに乗って走りまわってますけどね〜。

9位の、『体型がスリム』。はい! メタボとは無縁です〜。酒飲まない、ヘビースモーカー、超睡眠不足…、太る要素がありませんから(笑)

10位の、『自分流にオシャレを楽しむ』。はい! 自分流でしょ? 自分流ですよ〜。野茂Tシャツに、NOVAのTシャツに、阪神タイガース靴下☆ いつも相方さんに笑いを提供しておりまする〜。

さて、みなさんはどうですかね?


では本日は軽やかに、エミール・クストリッツァのウンザ・ウンザ・タイムを〜。


本日の1枚:
『Unza Unza Time』
Emir Kusturica & The No Smoking Orchestra


2008年1月12日土曜日

引き続き、知事選で思うこと

昨日の続き。

今日あたりから大阪では知事選がらみのニュースがバンバン流れているんですが、どの候補者も、府政を変える!って言うんですよね〜。

変えるというのは、どういうことなんでしょうかね?

政策を、福祉重視にする、景気対策に注力する…、ビジョンはそれぞれにあると思うんですが、これは、いくらトップダウンとはいえ、府知事ひとりで出来ることではなくて、議会の承認をとりつけないとダメなので、議会とどのように付き合っていくか、に、かかってきますわな。

田中康夫が長野県知事に就いたときに、脱ダム宣言をしたけれども、実際にそれを実行するにあたって、議会のものすごい抵抗にあい、エラいこと苦労してました。

最近だと、滋賀県知事が、すでに決まっていた新幹線の新駅の建設を中止させましたが、これとて、議会の抵抗がすごくて、どえらい労力を使ってはるように見受けました。

ワン・プロジェクトであっても、議会の大勢と意見を異にすると、その調整は、並大抵ではないです。
改革派を標榜する知事の基盤は、大抵が少数野党になるので、必然的に、議会の大勢とは異なりますから、これはなかなかしんどいですよ。

で、勢い、対立姿勢を打ち出すことが多いですが、なにかを成し遂げるときに、内部が対立した状態でそれを行なうのは、ムチャというもんです。
大阪は判官びいきの土壌があるから、不利を承知で既得権益とケンカすると府民には受けるんだけれども、反目しあっている以上、受けるだけで、コトが前に進んでいかないことは、火を見るより明らかです。

普通ね、どんな職場でも、職場内に派閥があり、反目しあっていたら、仕事は前に進んでいかんでしょう。それとおなじことです。

もちろんビジョンは大切なんだけれども、それとおなじくらい、議会人とコミュニケーションをとれる、説得出来る能力があるかないか、が、大切ですわな。マニフェストが大流行りなので、政策にばっかり目が行くんだけれども、オレはやっぱり、こっちのコミュニケーション能力があるかないかのほうが大切だと思ってます。

さて、府民の多くが納得出来るビジョンを掲げ、そのビジョンを実現するために議会とコミュニケーションをとれる能力もあるとして、次に大切になってくるのは、役所を動かせることが出来るかどうか、です。

府知事は立法府の長ではなくて行政府の長ですから、行政がきちんと機能せんことには、どんな条例をつくっても、意味ないですから。

たとえば、景気対策や中小企業の救済の一環で、府が保証人となって、低金利で1000万円を貸し付けるといった条例案を知事が議会に提出し、議会をまとめて、その条例が賛成多数で成立したとします。
で、条例成立を受けて、オレのような中小企業事業者がいそいそと貸し付け申請をしたとします。ところが、会社の財務内容が悪いだのなんだのと窓口で難癖をつけられ、審査に散々時間をかけられた挙げ句に今回の貸し付けは無理です!なんて回答を出されたら、せっかくの法案が成立していも、まともに運用されないことになります。


福祉条例なんて、立派な条例が出来ても、現実には、役所の窓口で断られて、条例そのものがまともに運用されていない例なんて、たくさんあります。
ベンチャー支援のための貸し付け法案なんて、5年間実施して、貸し付け実績ゼロですから(笑)

こう考えると、政治の場合、方針やビジョンを変えるということは、そこで働く役所の人間の意識を変えるということに、他ならんですね。
会社とおなじで、トップで中長期計画を立てたとしても、それだけではコトはなにも進まなくて、その計画の意義を社員全員に浸透させ、一丸となるように持っていかないと、せっかくの法案も宝の持ち腐れになってしまいます。

さて、意識改革というのは、どこでも語られることですが、難しいですね。

むかしね、ある会社を買収したことがあって、経営権を買い取ったことがあります。
その会社は、伝統こそあるのですが、往時とは比べものにならないほど業績が悪化し、目も当てられないほどでした。
なぜそこを買収したのかというと、関西では唯一のことをやっている出版社で、ニーズもあるし、存続させる意義もあると感じていたので、社員のみんなの意識を変えることが出来たら、きっと上手くいくと信じたからです。

まず、給与体系を見直して、仕事を数値化出来るようにして、仕事の質量と給与がある程度正しく比例するようにしましたな。これで、金銭的なモチベーションをあげる。
次に、ひとりずつ面談して、今後のビジョンを説明し、粘り強く納得させ、納得してもらえない場合には、退職してもらうことにしました。
そうやって、全員が、ひとつのビジョンに向かって一丸となる体制をつくっていったのですが、並大抵ではなかったですよ。

一番強く説いたのは、この仕事の意義を説いて、プライドを持たせることでした。
世のなかに必要とされることをしていて、その仕事をすることで喜んでくれる人がたくさんいて、その笑顔を見るためにも、とことん仕事をしてみないか、と、繰り返し繰り返し、説いたのでした。
そして、喜んでくれる人がいるのだということを実感することが出来る仕組みをね、つくりました。

これを、繰り返し繰り返し、説きましたわ。
この、繰り返し繰り返し、というのが大切で、これがね、イヤんなるほど、説き続けなければなりません。でも、これを怠るわけにはいかんのですね。人の意識を変えるというのは、並大抵ではないですから。
でも、これは、経営者なら、誰でもやってることですが。。。
経営者ならやるけれども、管理職レベルでは、ちょっとしんどいかも、ですね。

人間は、プライドを持たせて、自分が必要とされていることを実感出来る場所にいると、それがモチベーションに繋がります。その意識をひとりひとりに植え付けることが出来たら、経営の仕事は半分は達成したも同然です。

そうやって、ひとつの方向に全員を向かせることが出来ると、人数以上の力を引き出すことが出来ます。
経営がやる仕事で一番労力を使うのはここなのですが、これを行政に置き換えると、知事がやる仕事はこれですね。

ただし、府庁は巨大だし、労働組合も強力なので、それこそ、途方もない作業になります。
人間的な魅力も、相当に大きな魅力がないと無理ですな。
リーダーシップというのは、コミュニケーション能力と、意識付けをしてあげられる能力のことなのですが、果たしてどの候補者に、これがありますかね?

役所は商売がヘタクソだから、ビジネス感覚を! そして行政のトップは経営者感覚を!なんてことが叫ばれますが、こと、経営者の感覚と言ったときの中身は、そういうことになります。

さて、候補者のなか、誰が経営者感覚を持ってますかね?
ざっと見渡してみたところ、おなじみの橋下弁護士だけが、自身の法律事務所を経営する経営者としてのキャリアを持っているのですが、橋下弁護士だけってのがね…(笑)

ちょっと笑ってしまいます(笑)


ひっさびさにトム・ウエイツを聴いとります〜。レイン・ドッグをやっていたころのトム・ウエイツも、それ以外の時代のトム・ウエイツも大好き☆

本日の1枚:
『Rain Dogs』
Tom Waits

2008年1月11日金曜日

大阪府知事選がはじまって、ちょっと思うこと




大阪府知事選が、今日、公示されました。

選挙結果如何によっては、今後のオレの仕事にも多少なりとも変化を来すので、それなりに関心は持ってますが、まあ、それなりに、って程度で(笑)

橋下弁護士が出馬して俄然おもしろくなってきたけど、さあ、どうなりますかね。

マニフェストとか、どこで出回ってるのか、全然わかんないんですけど(笑)
でも、福祉だとか景気対策だとか、どの候補者も目新しいことを言ってるわけではないので、やっぱ、人物を見て選ぶしかないのでしょうかね?
しがらみにとらわれずに政策を立案出来ることと、議会とコミュニケーション出来る能力があるかどうか、見るところは、そんなところですかね。

たぶん、公職選挙法がらみでダメなんでしょうけれども、もちょっとね、ネットを活用出来ないもんかな、と、思いますわ
どの候補者のHPを見ても、選挙には一切触れてないし…。もうね、不自然すぎます(笑)


今、アメリカ大統領の予備選挙をやってるでしょ。

民主党は、アイオワをオバマがとって、ニューハンプシャーはヒラリー・クリントンがとりましたわな。

アイオワの結果もニューハンプシャーの結果も、どちらも意外な結果として驚きを持って伝えられましたけれども、これ、ネットを見ていたら、ある程度、予測出来ました。

http://politweets.com/

ここをよく見てます。
ブログを書くほどではないけれども、つぶやき程度のひとことをね、いろんな人がアップしてるんです。
Twitterの選挙版ですな。
これを見ていたら、アイオワはヒラリー・クリントンが有利だって伝えられてたけれどもオバマが勝つんじゃないか?とか、オバマに勢いがあるけれども、ニューハンプシャーの最後はヒラリー・クリントンが猛烈に追い上げてるからわからんぞ!ってかんじで、メディアの報道よりもかなり正確に感触をつかむことが出来ました。

有権者が議論を闘わせる場所があってもいいし、議論をするほどではないけれども、橋下キモイ!ってそれだけを書く場所があってもいいし、もちょっとね、有権者の意思の集合体がリアルタイムでわかるようなメディがあってもいいんじゃないの、と、思いますね。
床屋政談じゃないけれども、そういう場所が、ネット上にもっと気軽にあってもいいのにな、と、思うわけです。

むかし、南米のペルーで大統領選に参加したことがあるのですが、大統領選というのは、盛り上がるんですよ。あっちこっちでミニ集会所が出来て、議論に花が咲いてね。
府知事選は、大阪における大統領選みたいなもんだから、もちょっとね、盛り上がらんとね。


写真は、今日、チャリを走らせていたら、たまたま見つけた、今日オープンした橋下氏の事務所。
よく通る場所なのですが、これから賑やかになるんでしょうな(笑)



最近、好んで聞いているのが、この若い婦女子さん3人組。
MASS OF THE FERMENTING DREGS☆ ぶっきらぼうだけれども、閉じてないところが、いい!


本日の1枚:
『If a Surfer』
MASS OF THE FERMENTING DREGS

2008年1月10日木曜日

えべっさん

今日、えべっさんに行ってきました〜。

関西の商売人は、1月の9、10、11日のどこかで、戎さんを祀っている神社に、お参りに行きます。通称、十日えびす、えべっさんですわ。えべっさんは、七福神のひとりね。
9日が宵戎。
10日は本戎。
11日は残り戎。
どれかに行けばオッケーです。

正月を迎えて、初詣をすませて、仕事始めと年始の挨拶も終えて、えべっさんに行って、やーっとこれで正月気分が抜けるのですね。まあ、でも、すぐに3連休ですが(笑)

ここで笹を買って、仕事場に笹を掲げておくと、商売が繁盛すると言われてます。
で、1年後にその笹を神社に持っていって、奉納して、また次の1年のための笹を買って帰る、と。

オレが毎年行っているのは、西宮神社。阪神タイガースのお膝元ですわ。
大阪なら今宮戎が有名だし、オレの家からも歩いていける堀川戎やら、昨年から大阪天満宮もえべっさんをフューチャーしはじめたし、近いところはいろいろあるんですが、オレは毎年、西宮戎です。

親父の代からこちらの神社だし、なんせ前年に買った笹を持っていかなければならないので、他の神社に浮気が出来ないんですよね(笑)

でも、縁起物だから浮気するわけにもいかないし、オレの宗教でもある阪神タイガースのお膝元だし、なによりも、西宮神社は全国のえべっさんの総本山ですから。

毎年10日の朝に、福男を決めるレースをやっていて、これは結構ニュースに取り上げられているから、ご存知の方も多いんじゃないですかね。知らない人は、10日の昼のニュースか夕刊でもご覧くださいませ〜。それをやってる神社です。

不思議な神社でしてね。境内はだだっ広いし、なかなかの威容を誇っているんですが、いつ出来たかわからん、という神社。平安時代にはすでに信仰されていたという記録があるんですが、古墳時代じゃあるまいし、律令もしっかり整備され、記録意識もあった平安時代やのに、創建がわからんというのは、なかなか奇妙です。総本山やのに、ねえ。

写真で見ると、かーなりカッコいい本殿があるんですが、なんせ混んでるときにしか行ったことがないので、ちゃんと本殿を見たことがないです(笑)

もうね、初詣並みに混んでるんですよ〜。こんなに商売人がおったんかいな?ってくらいに。
でもね、姿格好を見てるとね、阪神間のややこしそうな商売をしてそうな出で立ちの人がね、たーくさんいてます。もちろん、普通にスーツ着た人もたくさんいるけど、ハンチング帽被ってサングラスして赤鉛筆を耳に挟んでるオッサンとかもたくさんいてますわ(笑)
厳粛なムードは一切なくて、すごく祝祭のムードが強いですね。だから、混み合ってても、なんとなく浮き浮きします☆

いーっぱい屋台が並んでね、とうもろこしとか焼き鳥とかそういうのだけじゃなくて、骨董品屋さんとか、お化け屋敷なんてのも、毎年出てますな。お化け屋敷だとか見世物小屋なんて、もはや、ここ以外で見ることではないですわ〜。
おれはいつも、じゃがバタを食ってます。ドラム缶に詰まってるバターが置いてあって、豪快に売ってますわ。

まずは、前年の笹を奉納してから、本殿に参拝。
えべっさんは福耳のくせに耳が遠いから、柏手を打ったくらいでは出てきてくれません。柏手じゃ聞こえないんですよね。なので、銅鑼を鳴らします。でっかい銅鑼が、置いてあるんですよ。
んで、銅鑼を鳴らして、えべっさんを呼び出して、儲けさせてや〜!と、お願いするわけです。

そのあとは、新しい笹の購入。

笹はね、タダでもらえるもあるし、安いのは1000円からあるんですが、まあ、2000円くらいのちょっと大振りの笹を買って、そこに、打ち出の小槌から宝袋やら、いろいろとオーナメントをつけてもらうわけです。オーナメントは、子宝っていうんですけどね。
子宝を毎年1個ずつ増やす人もいれば、欲張りな人は、でっかい熊手を買って福をたくさんかき集めようとしたりします。
子宝は、一個ずつ指定して、福娘さんにつけてもらうんですが、これがねえ、調子に乗ってあれもこれも!ってつけてもらってると、あとで値段を聞いて腰を抜かすハメになります。
ちなみに、この笹を売っているお店を、吉兆店と言います。いろんな福が売っているので、福のコンビニみたいな店ですね。

儲かってる人はでっかいのを、儲かってない人はちっこいのを、儲けまくりたい人は無理してでっかいのを、まあ、いろいろな人がいろいろな思惑で、笹を買っていきます。

むかしはね、値引き交渉があって、値引きしてもらったぶんはご祝儀として店にわたしてあげるという粋な習慣があったんですが、それは廃れましたな。オレは、今でもそうしますけど。

そうそう、西宮戎には、毎年、近くの水産組合からでっかいマグロが奉納されましてね、みんな、そのマグロの表面に小銭を貼り付けていきます。

こうなると帰りはどこかで宴会!って流れになりそうなんですが、寄り道すると福を落としちゃうんで、真っ直ぐにね、帰らないとダメなんですよ。

そんなわけで、笹を片手に、真っ直ぐ帰宅。
今年も商売繁盛でありますように☆



えべっさんがお出迎え〜。


奉納された巨大マグロです〜。みんな、小銭を貼り付けていきます。


吉兆店です。いろんな福が売っている、福のコンビニです〜。


福娘さんに子宝をつけてもらいます。


本物の笹を使ってます。


賑やかに子宝がぶら下がっています〜。


笹がいっぱいです〜。


熊手もたくさん並んでます〜。


飴細工です〜。思わず見入ってしまいました〜。


出口のところに、でっかくてめでたいえべっさんの看板が

祭りというか祝祭というか、そーゆーのだと、このバンドが似合いますね。ボ・ガンボス☆
どんと院祭りに行きたい!

本日の1枚:
『泥んこ道を二人で』
ボ・ガンボス