2007年7月31日火曜日

奈良で考えた、奈良に足りないもの。


今月は、仕事で、奈良に何度も足を運んでましてね。
都合、6回、奈良に行ったので、週1以上のペース。こんなに奈良に行ったのは、生まれて初めてかも知れません(笑)

えーっと、マイミクさんのgoutさんからホームページ作成のオファーをいただきまして、それでね、ちょこちょこ奈良に行ってました。

goutさんは、奈良で素敵な宿屋を経営されていて、熱のこもったサイトもつくってらっしゃったんですが、もちょっとスタイリッシュなものにリニューアルしたいってことで、なぜかオレにお声がかかったんですね。

まあ、そんなこんなでお手伝いすることになったんですが、当初考えていたよりも、なかなか険しい道のりでしたな(笑)

まず、奈良のことを、オレがよく知らないんですね。
なので、最初のうちは、何度デザインしてもしっくり来なくて…。
で、打開策が見つからないので、奈良に何度か足を運んで、奈良の空気を吸ってみたのでした。
goutさんにもいろいろと案内していただいて、奈良人による奈良の魅力を教えてもらったんですが、もちょっと客観的に外の目線から奈良を感じてみたくて、3回くらいは、ひとりで奈良をうろうろしてました。
他にめちゃくちゃな量の仕事を抱えていたのに、よくもまあそんな時間があったもんだけど。

役所にも行き、奈良関係の本も読みあさり、ネットで調べまくり…、実際に歩き、いやいや、おかげさんで奈良のことが少しはわかってきました。

現状、奈良の観光客は、年々下落傾向にあります。観光客数は、この10年で約1割減ですね。
関西の外から見れば、奈良も京都も似たようなもんかもしれませんが、京都は観光規模がべらぼうに大きいことに加えて、観光客は年々増え続けています。

観光客数の規模が違うのは、そのまんま、観光資源のスケールの違いによるところが大きいんだと思います。
京都には、観光スポットが無限にあると言っていいくらいにあります。
翻って、奈良には、大仏さんはあるけれども、それ以外のスポットとなると、多く見積もって40~50ヶ所くらいですかね。
さらに、京都の観光スポットは密集していて、交通の便もいいけれども、奈良のそれは広範囲に点在していて、交通の便も、いいとは言えない。

そういう違いがあるので、観光客数で勝負したら、奈良は京都に勝てません。これは、致し方ないところ。
問題なのは、奈良を訪れる観光客が、年々、減少しているってことですね。

これはどうしたことか。
このあたりのことを頭に入れておかないと、サイトのリニューアルなんてしても頓珍漢なものになるだけなので、この、観光客数が減少している理由はなんなのか、という課題を探るのに、かなり苦心しました。

念のために書いておくと、奈良には、素敵な場所がたくさんあるんですね。
これは行ってみてわかったけれども、京都にはない魅力的な場所、他の地方にはない魅力が、奈良にはたくさんあります。

それがちゃんと外に向かってアピール出来ているか。
出来ているとも言えるし、じゅうぶんではないとも言えます。
たとえば、金沢や札幌や宮崎並みには出来ているけれども、沖縄や京都ほどには出来ていない、ということです。
その意味で、県挙げての外に向けたアピールは、まだまだ余地があります。

ただ、金沢も札幌も宮崎も、観光客が減っているということは、ないんですね。
増えているか、横ばい。
でも、奈良は減っています。

そのあたり、いろんな資料を見たり、実際に歩いたりしてみて、ひとつわかったことがあります。
宿泊施設ですわ。
奈良は、どうやら、宿泊施設が貧弱ですね。
老舗の高級旅館はありますが、まず、今となっては、それほどご大層なものでもありません。
あとは、ビジネスホテルに毛が生えた程度のものが多いですね。

ここ何年も、ホテルも旅館も、リニューアルが大ブームじゃないですか。加えて、外資の進出。
おかげで、広い室内、充実したアメニティ、魅力的なプランを用意している宿泊施設は、目に見えて増えました。

そのあたり、奈良は弱いですね。
これは、案外と重要なファクターだと思いましたわ。
ちなみに、奈良県全体の宿泊施設のすべてを合わせた総部屋数は、全国で最下位です。
観光地として全国に名を轟かせてはいても、実際の宿泊施設は、どの都道府県よりも少ないです。

なにも、豪華な宿泊施設が建てばいいという話ではなくて(それについては、2010年に行われる平城遷都1300年のイベントに合わせて、いくつかの大型ホテルの進出が決定しています)、たくさんの宿泊施設が数多く建てばいいということでもなくて、いろんなニーズに対応するだけの宿泊施設がそろってないことが、やっぱ、厳しいかな。

たとえば、京都だと、小さくはあるけれども、町家を改造した風情のある宿が、いくつも出来ています。
あるいは、超格安のゲストハウスもあれば、超高級旅館があり、大型ホテルも老舗のホテルも健在です。宿坊なんてのも、あります。
今、旅のスタイルは、かつてないほど多様化しているのに、奈良の宿泊施設は、そこに対応出来ていないんですね。
そのあたりが、メディアや代理店が、奈良をアピールする材料を持てていない原因かな、と、思ったりもしましたわ。

その意味で、goutさんのお宿というのは、なかなかユニークでして、既存の宿泊施設に収まらない様式なんですね。

そこが、goutさんのお宿の、今の奈良にはそこにしかない、魅力になっているんですね。

着眼点がそこらあたりに定まったとき、サイト制作が急ピッチで動き出しました。

このサイトで押し出しているポイントは、
・他にはないユニークな宿ですよ、こんな宿ですよ
・奈良って、あんまり知られていない素敵なスポットがたくさんありますよ
の2点です。

この2点を中心に、必要な情報を周辺に配置してあります。

そういうことを感じてもらえたら、このサイトは、成功です。
このサイトをご覧になって、奈良の魅力を発見してみてください。そして、goutさんのお宿の素晴らしさを感じてみてください。

サイトのリニューアル版は、つい先ほどオープンしました。


じつは秘かにつくった裏サイトもありまして(笑)


今日は、昨日の余波で、サルサを聞いてました~。


Fania All Stars / Anacaona

2007年7月30日月曜日

不意打ちの再会と、あの夏の思い出


昼間、例によってPCに向かって仕事してたら、窓の外から大音量で聞き覚えのある音楽が聞こえてきて、外に出てみたのでした。

家の近所に、扇町公園という大きな公園がありましてね、そこで音楽フェスをやっているようで、そこから、音が聞こえてきました。

ペルーのね、フォルクローレ。
サイモンとガーファンクルが歌った『コンドルは飛んでいく』の原曲は、このジャンルの代表的な曲ですな。

それが聞こえてきたんですよ。

これは行くしかないなと思って(選挙に行く時間はこれっぽっちもないんですけどね。笑)、仕事を中断させて、行ってきましたですよ。歩いて5分だし。

そしたらね、なんか、メキシコやらプエルト・リコやらペルーやらの南米ラテン系が勢揃いしていて、フェスやってんですよね。
そっち系の屋台もたくさん出ていて、いいかんじで。

ほいで、ステージに目をやってみると、なーんと、オレの知り合いがステージで演奏してるじゃないの。

日本で活動しているペルー人のバンドで、プカ・ソンコってのがいるんですが、彼らがね、演奏してましたわ。

もうね、彼らとは15年以上の付き合いになります。
古いマイミクさんはご存知だと思いますが、オレはそのむかし、南米のペルーを安住の地として住んでいたいんですね。アマゾンのジャングルのなかの畑を買って、そこで畑仕事をしていまして、そのまま、そこで人生を謳歌しようと思ってたんです。このあたりの話を書いてると、また10000字を楽勝で超えてしまうので、またの機会にしますが…(笑)
とにかく、そんとき以来、ペルーと日本を行き来していて、それなりに知り合いもたくさんいます。

そんななかで、プカ・ソンコの連中とは、15年くらいの付き合いになるんですね。
当時彼らは、大阪は梅田の堂山にある、南米人がたむろしてるラティーノ・クラブ『国境の南』という店で、ウエイターをやりながら、ステージをこなしていました。ペルーから日本へ出稼ぎに来ていた連中が集まって、つくったバンドでした。もともとは本国でも音楽活動をしていたんですが、いずれにしても、どちらの国でも音楽だけでは食べていける状態ではありませんでしたな。
オレは、彼らのファンクラブ向けの会報をつくったりして、なにかと付き合いをしていたんですね。

いろんな付き合いをしてましたわ。
阪神大震災があり、彼らも被災し、3ヶ月ほど、オレの家に居候していたこともありました。
ペルーからの出稼ぎがブームになって、彼らが人材派遣の仲介業みたいなことに手を出して、それで揉めたりもしました。
やがて、『国境の南』もなくなり、彼らもちりぢりに職場を変え、縁も細々としたものになっていきました。
JR大阪駅前で路上ライブをよくやっていて、そのことがテレビで取り上げられたりもして、テレビ越しに彼らの姿を見ることはあったんですけど、実際に会うことは、もう長いことありませんでしたわ。

それがね、思いがけず再会。
メンバーチェンジもしていて、オレが知っているメンバーは2人だけだったけれども、懐かしかったですよ。
今じゃ、HPも立ち上げて、CDも出して、世界中のいろんな音楽フェスに参加しているらしいです。
でも、音楽だけじゃ食えてないのは、相変わらずで(笑)

でね、ステージがあったんで、あんまり長い時間しゃべることは出来なかったんですけど、屋台がたくさん出ていて、それもペルー料理の屋台が出ていて、オレは思わず行ってしまいましたよ。

アンティクーチョ!
牛の心臓に香辛料をたくさん擦り込んで、串焼きにして食べるんです。
それが売っててね。もう、超懐かしい!
ペルーにいたとき、どんだけ食べたことか!

ほいでさ、屋台を切り盛りしてるおねーちゃんがペルー人だったので、これまた少し喋ってたんですよ。
そしたらさ、今は大阪に出稼ぎに来てるけれども、オレが持ってるアマゾンの畑のすぐ近くの出身だということが判明してですね、すんごローカルな話題で盛り上がってしまいましたわ。

村に1件しかないキヨスクみたいな雑貨屋さんの行方とか、日本人ではオレしかわからんような話題で盛り上がったのでした(笑)

オレがペルーにいたときは、どインフレのときで、1ドルの価値が半年で700万倍になったんですね。
円を例に出すと、1ドル150円だったのが、半年後には1ドルが1億500万円になったようなもんで(笑)
もう、メチャクチャ。
ものの値段が、朝と夕方ですでに違うような物価の上昇具合でしたから。
値札なんか、全部段ボールに殴り書きで、夕方には最初に書いてあった値段を線で消して新しい値段が書き加えられてました。
郵便切手なんて新しい価格の切手の印刷が間に合わないから、いつのまにか、切手を使わずに、数字のスタンプを押すようになったし。
インフレと同時に、テロ活動もわりに盛んなときで、オレのいた村でも、ときどき銃撃戦があったりもしました。
そういう時代、その年の夏は、今のペルー人にとってもすでに懐かしい時代になっているんですが、屋台のおねーちゃんと、そういう時代の話で盛り上がってしまいましたね。
もうね、その時代と今とでは、通貨の単位が変わってますから。桁数の切り下げが何回もあって、通貨の単位が2回も変わったんだから。
なんかね、あの時代、あの場所をくぐり抜けたっていうのがね、全然知らない人であっても、同じ時代に同じ場所にいたというだけで、仲間意識みたいなもんが芽生えてるんですよ。

そういう話をね、大好きなアンティクーチョを食べながら、してたのでした。
なんかね、意味もなく、泣きそうになったな。
アンティクーチョの付け合わせが、これまたオレの大好きなパパ・ラ・ワンカイーナというものでして、これはジャガイモの煮っ転がしに卵とチーズでつくったソースをかけて食べるものなんですけど、これに使うチーズが日本になくて、日本にいてると、まず食べられないんですよ。
でも、オレはこれが大好きで、それが付け合わせでついてきてね、もう、懐かしさ満開でしたわ。

湾岸戦争があって、フセインに日本人が人質にとられて、アマゾンのジャングルでも聞くことが出来る短波放送は、人質にとられている日本人に向けての応援メッセージが、途切れることなく流されていました。
女子バレーで、当時はまだ世界のベスト4にいた日本が、久しぶりにペルーに負けたときでもありました。オレは四面楚歌で日本を応援していたんですよね。

いやいや、この1ヶ月、ハード・スケジュールの連続で、楽しいことなんてなんもなかったですが、今日は、楽しかったですよ。いろんなこと思い出してね、懐かしい話を、いっぱいしましたわ。

mixiの日記を再開出来るようになったけれども、仕事ばっかでネタがない!って思ってたら、ネタはやって来るもんですな(笑)




『Latiramerica』
Puka soncco

2007年7月29日日曜日

選挙


選挙ですか…。

期日前投票なんて、んなことやってる暇はないし、日曜だって、とてもじゃないけど、選挙に行ってる暇なんてありませんわ~。

なので、今回は、パス。

大阪は投票人口と議席数の釣り合いがとれてないから、1票の影響力が異常に小さくて、オレの1票が当落に影響を与える確率よりも、オレが投票所に行くまでに交通事故に遭う確率のほうが、理論上では高いので、パス(笑)

と、行かないことを、正当化してみる。

ネットで投票出来るようにしてくれたらいいんですけどね。
あと、今回は行かないから、投票権を貯めておいて、次回の投票のときに、今回の分とあわせて2票分行使出来る、とか。
売れるもんなら、売りたいんですけどね。
ヤフオクとかで投票案内状を出品したら、えらい騒ぎになるんでしょうな。
案内状の売り買いって、なんの罪になるんでしょうかね?
立候補者に関係ない第3者に売った場合って、公職選挙法違反とは違うような気がするんですが…。
まあ、でも、商工会議所の選挙みたいに、投票権は売り買い出来るようにするとか、貯めといてポイント制にするとか、戦前みたいに、一定の額を納税している人にしか選挙権を与えないとか、そういうふうにでもしてもらわんと、ブームに流れる劇場型の選挙からの脱却なんて、出来ないような気がするんですけどね。

今回の選挙、予想しておくと、自民党の惨敗ですわ。予想して外れると恥さらしもいいところだけれども、まあ、惨敗でしょ。
赤城農相のゼニの問題に対する、安倍の対応が悪すぎますわ。
あんなもん、さっさと領収証を出せばすむものを、自殺しちゃった松岡とおんなじコメントしか出させないんだから、わざと選挙に負けようとしているとしか、思えんですよ。
領収証を出せないのは、それが犯罪を構成している要素だからでしょ。地元の有権者相手の飲み食いとか、そういうやつね。

年金問題が争点になってるけれども、社保庁の事務能力のなさの尻拭いをどうするということから、いつの間にか、破綻しかかっている現行の年金制度をどうするか、という、それなりに政策を争う選挙になってますな。

ただ、今回の選挙、もともとは、年金問題が争点じゃなかったはずで、本来的な争点は、憲法改正論議だったはずです。

先の国会で、5年後に憲法改正論議をはじめるってことが決まって、今回の参議院選挙で当選した議員は、任期が6年だから、憲法改正論議に参加する議員ってことになるわけです。
だから、自民党は、ちゃーんと、憲法改正論者をあちこちで立候補させてますな。
現職の公認を取り上げて、新人に公認出したりしてるところもあるし、年金問題を隠れ蓑にして、どっこい、安倍は、やっぱ、憲法改正をやるつもりで着々と進めてますわ。

憲法改正って、なにをどう改正したいのかということを具体的にすると、集団的自衛権を明確に認めるような憲法にするということなので、下手すれば、核をどうするか、なんてことにまで話は及ぶかもしれん、ということですわ。

北朝鮮のことがあるから、日本も核武装を!なんて声が、オレのマイミクさんのなかにもいてますよ。右、タカ派は、心情的にそんなかんじですな。

バカか、と、オレは思いますけどね。

日本が核武装するってことは、核拡散防止条約から脱退するってことですよ。
この条約から脱退したのは、今のところ北朝鮮だけなので、核を持てば、国際政治の場で、日本は北朝鮮と同じ立場に立たされる、ということですよ。
北朝鮮と違って、外交センスがからっきしない日本が、そんな立場に立たされたら、エネルギーも食糧も大部分を輸入に頼っている以上、即、アウトですわ。

これ、世界的な軍縮トレンドから脱退するということは、まさに戦前の日本が歩いた道じゃないの。それを繰り返したいのか、と。

えーっと、選挙に話を戻して、大阪のアイリン地区の簡易ホテルに住民票を置いてるホームレスのおっさん連中、市が、そこに生活実態がないから住民票を置くことを認めないってことで、住民票の存在を認めない以上は、投票案内の通知が来ないってことですな。

揉めてますけどね。

ってことは、住所不定者って、実質的に選挙権がないってことですな。
でもそれって、明らかに憲法違反じゃないのか?
選挙前になって住民票を慌てて移すどこかの元・女子アナみたいなのがいるから、それをさせないための措置なんでしょうけど、そんな元・女子アナとホームレスのおっさんと、どっちが悪いのか…。


はあ。
ネタがないと、ついつい、床屋談義になってしまいますな。
どんだけ味気ない生活を送っているか、ってことで(笑)
明日も、目一杯仕事が詰まってますわ~。

2007年7月28日土曜日

仕事が出来る人

いやいやいやいや~、お久しぶりです~。

なんか、あちこちから心配メールやらお電話やらいただきましたが、申し訳ないっ!
どーにもこーにも忙しすぎて、笑顔をつくってる暇すら1秒もないという状態ですわ~。
仕事が立て込みすぎていて、今月、ベッドで寝たのは、たったの1日。あとはすべて、PC前のデスクで、気がついたら1、2時間、突っ伏して寝て、また起きて、仕事…。いや、まじで死にそうな…。

気がついたら、天神祭すら終わってましたよ。。。
家の周囲で、ガンガンやってたはずなのに…。花火、家のベランダから優雅に見れたはずなのに…。。。

でも、やーっと、忙しい仕事も終わりが見えてきましてですな、なんとか日記再開に漕ぎ着けました。
えーっと、日記の書きかた、完全に忘れてるな(笑)

でも、ずーっと仕事しかしてないから、書くこと、ないっす。。。
マジで、書くことないので、今日、聞いた話から。

寧楊さんとこのカフェ、知り合いの人がヘッド・ハンティングの相談に来たんだそうな。
優秀な営業マンを探してるってことなんですが、条件が、
1)転職を考えている人
2)仕事を探している人
は、パス。
そうじゃなくて、今の仕事に不満がなくて、転職なんてまーったく考えていない人がいい、と。

うちの相方さんなんか、それだけを聞くと、頭のなかに「?」マークが飛び交っていたらしいんですが、その条件、オレに言わせたら、あたりまえですね。
オレだって、そういう人がいるなら採用したい!

あくまで一般論だけど、転職を考えている人は今の仕事に不満を持っていて、仕事を探している人は、職にあぶれているってことです。
仕事に不満があるのは、職場に問題があるのか、当人に問題があるのか、双方に問題があるのか、当人と職場の相性が悪いのか、どれかです。
仕事を探している人は、当人にスキルがないのか、縁がないのかのどちらか。

繰り返すけれども、あくまで一般論で、確率の問題でもあるんですが、転職を考えている人や仕事を探している人は、当人に問題があるケースが、高いわけですね。
そのあたり、面接でばっちり見抜けたらいいですけど、なんだかんだいって働いてもらってからでないとわからないことは多いし、いざ働いてもらって、なんだかなー、ってなっても、おいそれと辞めてもらうことも出来ないわけで。

だからこその、ハンティングするなら、今、ばりばり働いていて、今の仕事になんの不満もない人がいいわけです。
仕事が出来る人材には会社も厚遇しますから、そういう人は、今の仕事にも職場にも不満がないわけです。転職なんて、考えてもいない。
でも、どうせなら、そういう優秀な人材こそ、ハンティングしたいのが、リクルーターの本音ですわ。

今やってる仕事も素晴らしいけれども、いや、素晴らしいからこそ、もっとすごい仕事をしてみませんか、もっと稼いでみませんか、って、ハンティングするんです。

だから、このリクルーターの採用条件は、正しいですね。もちろん、確率の問題でもあるわけだけれども。

あのね、
仕事が出来ない人、仕事が面白くない人って、人事の話ばっかりしてますわ。
同僚同士が飲み屋で、やれ、あの上司は無能だ! やれ、あいつはオレよりも仕事が出来ないくせに上手いこと渡って出世してる…、そんな話ばっかりしてますよ。やれ、あいつのここがダメ、あいつはこんな失敗をした…。
まあ、人の悪口を言うのは楽しいから、勢い、飲みの席でそういう話に流れていくのは、わからんでもないです。
でも、仕事が出来る人、仕事が面白い人は、そういう席で、仕事の話ばっかりしてますよ。
今、自分がやってる仕事はここに課題があるので、ここをなんとかしたい! 今、お客さんはこんな課題を抱えていて、なんとか解決したいんだけど、いい知恵はないか?
そういう話ばっかりしてます。
それはなにも、仕事に熱心だから、とか、意欲があるから、とかではなくて、単純に、仕事が楽しいから、そういう話をするんですよね。
人事の話なんかより、そういうことを考えているほうが全然楽しい。そういう人は、仕事が出来ますよ。

だから、勢いのある会社の社員って、仕事の話ばっかりしてるしね。ほかに趣味はないのか!と言いたくなるくらいに、仕事の話ばっかりしてますよ。

ハンティングする人が狙っているのは、そういう人ですね。



という話を、今日、久しぶりに会った相方さんとしていたのでした。

本日の1枚は、もちょっとしたら復活させるので、しばしのお待ちを!

2007年7月7日土曜日

米がね…


えーっと、普段、それこそ遠洋漁業の漁師のような生活で、8時間くらい仕事しては2時間寝て、また5時間くらい仕事しては1時間寝て…、みたいな生活なので、ときどき、寝だめするみたいに20時間くらい眠っているときがあります。

んで、どーやら、食事もそれに似ていて、まあ、普段からガッツリ食べるほうなのですが、ときどき、ガッツリ×2くらい食べるときがありまして、今日、goutさんにフレンチのフルコースをごちそうになったのですが(goutさん、ありがとうございました☆ お昼のカフェ飯も、お手製フレンチのフルコースも、フルコースと一緒にごちそうになった朝ご飯も、激美味でした!!)、さきほど、帰宅して間もなく、なぜか、いそいそとご飯なぞを炊いてます(笑)

でも、疲れてるときって、なにやってもダメですな。。
最近、常軌を逸した忙しさでしてね。。
炊飯器に釜を入れるのを忘れたまま、米を入れちゃいましたよ…。。
炊飯器を新しくしてからは初めてだけど、むかし、これをよくやったのよ。。
んで、むかしのは、底が変な形状になっていて、そんなところに米を放り込むと、米が炊飯器の内部に入っていって、とれなくなるのね。いつまでもいつまでも、炊飯器がカラカラ言ってましたわ~。
幸い、新しい炊飯器は、底がつるんとしているので、なんなく取り出せましたが…。

で、めげずに酢豚なんぞをつくってる、と。

えーっと、みなしゃん、コメントしてる暇がないので大変申し訳ないのですが、日記はちゃんと読みにいってますんで、も少し時間が出来たら、コメントしに行きまーす。

2007年7月5日木曜日

巡礼の旅


讃岐のうどんも食べてることだし、四国のお遍路さん、やってみたい気がないでもないんですが、まあ、とりあえずは時間がないし、大変そうだし、なーんとなく暗そうなイメージがあって、イマイチ、気が進まんのですね。。

まあ、旅は好きだし、寝袋かついで歩くのもいいですけどね。

それよか、フランスからピレネー山脈を超えて、スペインは聖地サンティアゴ・デ・コンポステラを目指す、「el camino de santiago」をやりたいですな。全行程1500kmだけど(笑)

約1000年前にはじまったこの巡礼は、今でも盛んですね。オレも、ヨーロッパを旅していたときに、何人もの巡礼者と出会ったですよ。だいたいみんな、2、3ヶ月くらいかけて、重い荷物を背負いながら歩いてますね。
この道は、コマ切れに少し歩いたことがあるんですが、北スペインの独特な文化や美味しい食べもの、大自然の美しさが目白押しで、飽きることがないですね。
そして、caminoを歩く者に必ず起こるという奇跡、というものがあるらしく、ぜひそれを体験してみたいです☆

caminoは人生の縮図で、
歩きはじめは、まだなにもわからない赤ん坊。
少し進んだら、物事が少しわかりはじめ、
青春時代には、危険なことを試して人から戒められ、
サンティアゴ・デ・コンポステラに辿り着いたときには、成人になれる
と、言われているのですよ。

ぜひ、成人になりたいじゃありませんか。

パウロ・コエーリョがデビュー作『星の巡礼』で、この旅がどれほど過酷なものか、自伝的な物語にして記してます。

でも、ここに行くのはずいぶんと先になりそうなので、しばらくは、「なにわ七幸巡り」をやることにします。
全部まわって専用の色紙に御朱印を押してもらったら、最後の寺社で、5年間、名前を張り出してもらえるんだとか(笑)

2007年7月4日水曜日

『アイデン&ティティ』


こないだ、深夜のテレビで、映画『アイデン&ティティ』をやってましてね。
これ、みうらじゅん原作のコミックもDVDも、見なきゃ見なきゃと思いながら、ずーっと見てなかった映画。録画して、やーっと見ました。

原作:みうらじゅん
監督:田口トモロヲ
脚本:官藤官九郎
音楽:白井良明、大友良英、遠藤賢司
出演:峯田和伸、中村獅童、大森南朗、麻生久美子、三上寛…

このメンツだけで、なにか、いろんなもんが保証されているような、とんでもないキャスティングですな。
ちなみに、チョイ役で、なにげに、大杉漣、ピエール瀧、浅野忠信、村上淳なんてところも出てます。

話はカンタンですよ。
バンドブーム吹き荒れる80年代後半の東京は高円寺が舞台。4人組のロック・バンドであるSpeed Wayも、ブームに乗ってメジャー・デビューを果たしたものの、その後はパっとしない活動が続き、メンバーの生活はなーんも変わらんまま。狭苦しいスタジオで練習し、居酒屋でロック談義に花を咲かせる日々ですわ。
で、理想家肌のギタリスト・中島(峯田和伸)は、売れる曲を書けと迫るボーカルのジョニー(中村獅童)と言い争うんだけれども、どうしてもいい曲が書けなくてね。
そんなとき、中島の枕元に、ロックの神さまであるところのボブ・ディランが現れ、中島はどんどん覚醒していく、というお話ですわ。

多彩な才能が集い、過ぎ去りし祝祭を回想する…、という触れ込みのだけれども、作品の印象は意外なほど正統派の青春映画です。熱病のようなブームの片隅で、自分を表現しようともがくロック青年の純粋さ、その裏側には、将来への不安や恋人とのすれ違いといった、誰もが共感出来る物語が転がってましてね。

ある夜、枕元に、ボブ・ディランが現れるんですよね。ロックの神さまね。
そいつがさ、悩める中島に、語りかけるんだけど、すべてハーモニカで語りかけるんですよね。ハーモニカを吹いているだけなんだけれども、ちゃんと言葉となって、メッセージを伴って、中島の耳に届くんです。
そのボブ・ディランは中島にしか見えなくて、つまり、本気で、ロックってなんだ?って思ってるやつにしか見えなくて、ロックを金儲けの道具にしたり、カッコつけだけのロックをやってるやつには、見えないんですよ。
で、
「やらなきゃならないことをやるだけだ。だから上手くいく」
って、ボブ・ディランは、シンプルな真理を伝えるんです。ハーモニカで、だけど(笑)

これ、もうひとりの自分だな。

オレにもね、16歳の誕生日の夜、寝てたら、部屋のドアを蹴破って、ズカズカ入ってきて、これ聴いてみ!って、1枚のレコードを差し出された経験があるんですよ。
そいつは、もうひとりのオレで、差し出されたレコードは、ジャニス・ジョプリンの『パール』だったんですけどね。
そのレコードにやられてね。その成れの果てが、今のオレですよ。
で、そんときからオレのなかに棲みついてるもうひとりのオレは、そんなんでいいのか?とか、そうそうその調子!とか、まあ、なにかあるたびに、オレの耳元でうるさく叫んでいるわけです。

みうらじゅんにとって、ボブ・ディランはそういう存在なんでしょうね。

そして、ジタバタしながらも少しずつ覚醒していく中島の役を、峯田クンは瑞々しい感性で演じきってます。
ミュージシャンって、演技の勉強なんてしたことないくせに、みんな、なぜか演技が上手いんですよね。
キヨシローにしても、泉谷にしても、鮎川誠にしても、ときどき芝居をするけれども、みんな上手いもん。

ロック小僧そのものという主演の峯田和伸と、終幕で神の真髄を聴かせるボブ・ディランの、世界に響きわたる彼らの切なく青臭い歌声は、じつに感動的だったなあ。純粋であることが難しくなった現代にあっても、この歌声は、なにかを語るに違いないですよ。

ラスト、峯田クンが暴走するライブは、完全に銀杏BOYZの峯田クンになってましたな。
というか、そうならなければ、この映画そのものが成立しないほど、この映画は、峯田クンの映画になっていた。もちろん、みうらじゅんの映画でもあったし、原作漫画が大好きな官藤官九郎の映画でもありました。

愛情がいっぱい詰まった映画だったな。
そういえば、滅多に原曲を貸し出さないボブ・ディランが、この映画には『ライク・ア・ローリング・ストーン』を提供してました。なにかが、通じたんでしょうな。

それにしても、あの、ロックの神さまであるところボブ・ディラン役は、誰がやっていたのだろうか?

調べてみたくて、公開当時の公式サイトに行ってみたら、なぜかアメリカのセックス・ショップのサイトに(笑)






『アイデン&ティティ 君がロック』
Speed Way

2007年7月1日日曜日

スポーツ少年団、フジロックへ☆


オレのマイミクさんにスポーツ少年団というハンドルネームの男がいてましてですな、まあ、滅多に書き込みはせんし、オレも滅多に日記を覗きにいくこともないという、なんのためにマイミク同士になっているのかよくわからん間柄なのですが、一応、リアルでの知り合いなのですよ。

ミュージシャンでしてね。

彼の前身のバンドのときはいろいろとかかわりもあったのですが、そのバンドが解散し、現在のバンドになってからは、なんかタイミングが合わずにライブにも行けず、ちょっと縁遠くなってたんですけどね。

んで、こないだ、久しぶりに第100回目とかいう日記を覗いてみたら、なんとまあ、フジロックへの参戦が決まってるじゃないですか☆
まだメジャーデビューもしとらんのに…。
まあ、フジロックは、これから!ってバンドもたくさん出ますけどね。でも、出れるんだから、めでたいこってす。ちなみに、オレは今年のフジロックは、きっと参戦しないんですが…(笑)

で、そのむかしですな、彼についてのちょっとしたテキストを書いたことがあるんですよね。
それを久しぶりに引っ張り出してきたので、アップします。

題して、「愛すべき過不足」

ロックンロールの素晴らしいところは、どんなに理想を声高に叫んでも、叫んでいる当の本人が、聖人でも君子でもなんでもなくて、クソみたいなくだらない現実にまみれた、一個の人間であるところに、あるのだと思う。クソみたいなくだらない現実にまみれた、一個の人間であるところの彼が、そこに踏みとどまることなく、精神の棒高跳び世界記録を目指すがごとく、ワン・ステップ・ビヨンドしようとするからこそ、その必死の咆哮は、ボクらの心臓を突き刺す。それが、ロックンロールの真髄だろ?
ボクらは、完璧でも完全でも、なんでもない。一人の人をキチンと愛していられているかといえばそうでもないし、誰にも後ろ指を差されないような生きかたをしているかといえばそうでもない。イラクやパレスチナで毎日のように殺戮が行われていることを知っていながらも、そのことに悲しみを抱きながらも、同時に、下半身は目の前に現れた待望のアナルセックスの相手に全身の血を集めていたりするわけで。
まったく、ボクらは、どうしようもない。
阿守孝夫もまた、どうしようもない。
バイト募集先に応募の電話をして、短期は募集していないと言われると、なら終身雇用のみの募集ですか!と、無茶な食いつきをしたりする。だいたい、普段から地下足袋を愛用している。ラーメン屋にバイトに行けば、ラーメンを作ってやっているという感覚で、接客する。そのくせに、たったの200円がなくて、慕ってくれているバンドのライブに行けなかったりする。財布に200円がない男の社会生活が、まともであるはずがない。なにげない会話に、空海だのサルトルだの村上水軍だの、マニアックな単語を散りばめる。はっきり言って、うるさい。そしてライブのMCでは、落ちもなにもない話を、唐突に、かつ延々と、喋る。
生きていくうえで、なにかが過剰なのであり、なにかが欠落している。でも、ボクらは、そうしたものこそを、愛してきたのではないだろうか。GRAYになくてミッシェル・ガン・エレファントにあるもの、アーノルド・シュワルツェネッガーになくてアルチュール・ランボオにあるもの、矢吹丈にあって読売巨人軍にないもの、スーツ着たリーマンになくて阿守孝夫にあるもの、それは、過不足だ。でも、それは、愛すべき過不足なのだ。それこそが、ロックンロールじゃなかったか?

なんてことをね、むかし、書いたことがあるのですよ。
彼がどれだけアナルセックスを愛し、どれだけヘンタイなのかは、このテキストを読んでいただけるとよくわかると思いますわ。

で、このテキストは今もってやっぱり有効で、彼は、今もこの通りだと思いますな。いや、最近は全然会ってないんだけれども(笑)
でもさ、まだロックンロールを、音楽を、真剣にやってるしな。
ぼちぼち30歳になろうかという大の男がね、真っ当に働かずにさ、音楽をやってるんですよ。
それだけでも、じゅーぶんヘンタイです。
でも、音楽とかロックンロールとかって、じつは、そういうヘンタイさんたちが、脈々と紡いでいたんだよな。

フジロック、楽しんでこいよな☆


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