2008年1月22日火曜日

『スーパーサイズ・ミー』




さて、恐るべき人体実験ドキュメンタリー作品『スーパーサイズ・ミー』を、最近、DVDで観てしまいました。といっても、2004年の作品だけれども。

タイトルを直訳すると、「オレを巨大にしてくれ!」となりますな☆ なにをでっかくするのか?(笑)
ま、ブラックでシュールなドキュメンタリーですわ。

ある日、テレビでニュースを観ていた映像作家のモーガン・スパーロックは、太ったのはハンバーガーのせい!と、マクドナルド社を相手取り訴訟を起こした2人の肥満少女の報道に目をとめます。そしてその報道から、最高で最悪なアイデア☆を思いつくのでした。
それは、1ヶ月間ずっと、1日3食、ファストフード以外を食べない人体実験を記録する!というもの。しかも、その被験者は彼自身。で、この実験に選ばれたファストフード企業は、我らがマクドナルド社です。訴えられるぞ(笑)

モーガンは言うのです。
本作は、肥満と健康問題、そしてファストフードの世界を巡る、ある男の旅である。アメリカのライフ・スタイルとその影響力(これからを担う子供たちや、全世界にまで及ぶ)を探る調査だ!
そんなに栄養があってヘルシーならば30日間食べ続けても身体に害はないだろうと思い、だったら食べてやろうと、閃いてしまったんだ!
毎日、マクドナルドで食事なんて、ガキの頃の夢が叶ったみたいだ!

4人にひとりが毎日ファストフード店を訪れ、子供の半分、成人の60%以上(約1億人)が肥満、年間40万人以上が肥満による糖尿病や心臓麻痺で死亡しているアメリカ。そして、この四半世紀のあいだに肥満の子供が一気に倍増し、恐るべきことに、2000年に生まれた子供の3人にひとりが、将来糖尿病になると考えられているという…。

自らの身体を実験台にして、この人類史史上類を見ない恐るべき政治的食文化状況に切り込むモーガンはですな、無謀な自己人体実験と平行して、学校給食の裏側、食品業界の闇、企業の宣伝戦略、含有成分にみる中毒性などなどを、次々と明らかにしていくのですよ。だから、訴えられるぞ!(笑)
この1ヶ月にわたる最高で最悪な闘いの記録は、現代の麻薬=ファストフード文化を再考する最後のチャンスを、オレたちに与えてくれていまする。まさに、身体を張った決死の闘いですわ。結末がね、なかなか哀れなのですよ。。

「この映画を作ったそもそもの目的は、これを観た方々に改めて食生活を見直してもらうことだったんだ。でも、それ以上の反応があり、親たちが子供や家族の食事に気をつけるようになったり、子供のお手本となるように自らの食べ物にも気を配るようになったり、学校給食を見直す動きが出てきたりと広がっていった。これはまったく予想外の大反響だったよ」(モーガン・スパーロック)

とまあ、彼は、インタビューで語っているのだけれども、果たしてどうですかね?
オレは、マクドナルドでファストフードを食らってる人口って、全然減ってないと思うんですけどね。

さて、解決の方法? いたって簡単。買わなければいいのだ!


オレはね、旅をしていたころ、アジアからヨーロッパに抜けたばっかりのギリシャでの、あまりの宿代の高さに閉口して、駅のベンチに寝袋を敷いて寝ていたのですよ。
それで寝床は確保出来ても、洗濯物はたまっていきますわな。んで、洗濯をしようと思って、マクドのトイレに駆け込んで、ジャブジャブ洗濯してたらさ、店員に、出ていけ!と。。。
それ以来、マクドはオレの敵ですねん☆

本日の1枚:
『The Widow』
The Mars Volta