2006年5月26日金曜日

あなたは付き合ってる相手のメールをチェックしますか?





とあるプロダクションでバイトする19歳の専門学校生と、話していて、ビックリしました。

付き合ってる相手の携帯のメールをチェックするのはあたりまえ、なんですと。
そういうことがまったくあたりまえではないオレにとっては、それはテレビのなかだけの話なのであって、現実に、当然のように行なわれていることとは思っていなかったからです。

たとえば、浮気を疑われたとします。
その疑惑を向けてきた相手が、あなたのメールを勝手に見ていたとしたら、どうしますか?

サンプルが少なく過ぎて現状を映し出しているのかどうか怪しいのですが、何人かの10代の男女に聞いてみたら、「相手の携帯のメールチェックなどしたことがないという人などいない」との回答がほとんど…。

寝ているあいだや風呂に入っているあいだ、部屋じゃなくても、トイレに入ってる隙などに、素早く相手の携帯のメールチェックをした、なんて話はゴロゴロと転がっていて、そんなことをしてはいけない、という倫理観は、どうやら若い世代のあいだでは成立していないかのようなのですよ。

親書開封罪は、「1年以下の懲役または20万円以下の罰金」と刑法で定められています。
判例上では、親書とは、特定の人から特定の人に宛てた意思を伝達する文書であり、開封とは、第三者がその内容を知る状態に置くこと、です。
でも、
入浴中に携帯のメールをチェックされたという場合は、厳密に言えば、本人の開封後でしょうから、この罪は適用されません。着信履歴を見られた場合でも、それは内容とは言えないから、やはりこの罪の枠からは外れます。
そもそも親書開封罪は親告罪なので、発信者または受信者が告訴しなければ、罪に問われることもありません。

まあ、法律のことはどうでもいいです。

問題は、盗み見るという行為に対する倫理観です。
罪悪感はないのだろうかと、やっている人たちに聞いてみました。
すると、
メールをチェックすること以上に悪い行為を相手が犯した場合にメールの中身が俎上にのぼるのは仕方がない、と。

なるほど。
非難の矛先は、浮気です。
浮気という背信行為を押さえるためなら、「たかがメールをチェックする程度」は許されてもいい、という論理です。
それも、そう考える人が圧倒的になりつつある。

ここ数年、通信傍受法が国会で取り上げられてますが、政府や当局が考える論理とおなじ論理が、これですね。
悪事を摘発するために、国民の通信を傍受してもいいことにします、と。

企業でも、社員のメールがチェックされるケースは、おそらく少ないでしょう。
社内規定で私的メールが禁止され、システムの統括部門は通信記録を分析・監督しているとする会社は多いですが、実際にその規定を厳格に運用している会社はそれほど多くないと思いますよ。たとえば、不倫関係などを匂わせるメールのやりとりを発見したとしても、それを指摘するのは、会社にとってはハイリスク・ハイリターンです。だから、やりません。もちろん、重大な横領発覚なら、やるでしょうけれども。

いずれにしても、オレは、自分のメールはチェックされたくありません。もちろん、オレの彼女も、オレのメールのチェックなどしません。
もし、「イヤだ」と明確に意思表示したにもかかわらず、それでも繰り返されるのなら、縁を切ることも考えるでしょうね。




本日の1枚:
『ブレ』
あらかじめ決められた恋人達へ

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