2006年10月22日日曜日

異国の音楽をやるのに照れや憧れのない世代がついに出てきたのだな


プロ・アマ問わず、ミュージシャンの知り合いは仕事柄いろいろいてるんですが、こいつが一番厚かましいです(笑)

むかし、彼がべつのバンドをやっていたころは、上手いことタイミングがあって、頻繁に付き合う時間もとれたんですが、新バンドになってからは、タイミングがあわず、お誘いをことごとく振り切ってきました。

それがですな、
いつの間にかmixiに加入し、しかも、オレがmixiに入ってることなどひとことも言ってないのに、さらにはオレは本名も晒してないのに、検索かけてオレを探し出して、突然マイミク申請してきたんですよ。その執念に恐れ入ります(笑)

でも、デビュー盤出したときに、白盤もらってるし、もらったのはいいけど、感想もひとことも述べてないし、宣伝も兼ねて、ここらで書いておかないと怒られそうなので、書きます。

なにから書いたらいいんだろうか?
ま、詳しいことはサイト

top > groovesとリンクを辿っていくと、YouTubeでライブ映像が見れます。

近々、イギリスはマンチェスターで行なわれるフェス『In The City』に出演することが決まっております。フェス+コンベンションやショーケースのようなものらしいのですが、前年、日本から参加したのはPE'SにDMBQらしいので、なんかすごいことになってます。フェス自体はレディオヘッドやらビョークやらスパマンやらコールドプレイやらケミブラやら、錚々たるメンツが出てるみたいなので、それなりに有名なフェスだとは思うんですが。

あ、バンド名はシベリアン・ニュースペーパー。
まだ無名です。CDは、メジャーから出てるのか? インディーズなのか? …よく知りません(笑)
UKテイストをベースに、どっかからかっぱらってきたワールドミュージックとクラシックがブレンドされて、キレイで壮大なんだけれども、なにやら得体の知れない音楽、とでも、言えばいいのか。とにかく、ひとことどころか言葉にしにくい音楽なんですよ。

出来れば、サイト内にアップされてる曲を試聴してやってください。それで、音楽性は大体わかりますから。オレのマイミクさんの音楽部所属の方々、よろしくです。特に、久モさん、ゆらりさんあたり、厳しい愛の鞭を振り上げてやってくださいませ。

アコギ、バイオリン、鍵盤がリードをとります。それだけでも難しいバンドですわ。
んで、ウッドベースとジャンベが土台にあって、賑やかしの小道具くん(ディジリドゥとかね)
で、ボーカルなしのインスト。

初期のムーンライダーズというか、はちみつぱいを、とーっても彷彿させます。当人たちは知らないと思うんですが、非常によく似てる。
オレは、初めて音を聴いたとき、ちょっとしたデジャブ体験をしたくらいですわ。
どういうことかというとですな、

大型のCDストアが出現して、ありとあらゆる廃盤レコードがCDとして復刻され、その時代も過ぎて、今やネットでどんな時代のどんな場所の音楽でも入手出来る時代になったわけですよ。
そうしたもんをね、浴びるようにして聴いてきた成れの果てとでも言えばいいのかな、あらゆるものを屈託なく等質にインプットして、撹拌して、出てきたものが、この、わけのわからぬ混沌ということになるのかな。

むかし、初期ムーンライダーズやはちみつぱいのことですが、彼らは、似たような音楽を奏でながらも、やはり違ってました。
生粋の東京文化を根底に持つ彼らもまた、情報入手におけるアドバンテージはあったのですが、それでも、借りてきた文化を自らのものとして表現することに照れや憧れがありました。その、照れや憧れが、彼らの音楽のキモでしたね。それが、粋に繋がってたから。

でも、シベリアン・ニュースペーパーは違いますね。そこに、照れや憧れがまったくない。フェイクをやることに対する屈託が、まるでないんです。なんなんだろうなこれは、と思うと同時に、ついにこういう世代が出現する時代になったのかとも、おじさんは思ったりするわけです。
今の情報過多の時代というフィルターを通しているからこその洗練もあるし、ロマンティシズムすら漂っています。
でも、それらは、彼らにとってなんのために奏でられているのだろうか? そこがね、おじさんには謎なんですよね。若い衆には、そんな意義のようなくだらないことを一足飛びに超えて、一瞬にして伝わってしまうものがあるんだろうか? シチロさんやさいころちっくさんよ、あなたたちはどう思う?

ムーンライダーズ一派とでも呼べばいいのか、細野晴臣さんやあがた森魚あたり、今では、超プロフェショナルと超アマチュアリズムが同居するかのような音楽ばっかりやってます。どちらにも振り切れないのは、照れや憧れが、未だにあるからなんだと思うんですよ。

そこがね、世代を経ると、キレイに払拭されてる。

そして、サイトを見にいくと、全編嘘っぱちだらけの情報が並び、徹底的に観る者を茶化すんです。
照れや憧れがあれば、こういうことは出来ませんね。

これ以上は…、個人的にバンドメンバーをよく知っているからこそわかる、バンド内勢力図が楽曲から見え隠れするので、書いても詮無いことばかりですな。

なんにせよ、本人の弁によると、ロッキンオンの山崎洋一郎が絶賛したとのこと。
これだけはオレが保証しますが、山崎が絶賛したということは、売れる売れないにかかわらず、素晴らしいバンドになる可能性を大いに秘めているということです。彼の審美眼は、かなり正確ですから。



SIBERIAN-NEWSPAPER / Asiatic Spy

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