2006年2月2日木曜日

役所が金を貸すと…





3年前にある会社を買ったんですが、その際、国民生活金融公庫に事業投資資金を借りました。
与信がね、甘いんですよ。銀行やサラ金なら、やってけないでしょうね。

住民票、印鑑証明、納税証明、預金残高証明、当座預金通帳の写し、事業計画書、予算案…、たしかそれだけで、面接やって、数百万円の融資が決定しましたから。しかも、保証人も担保もなし。
彼らが、事業計画を精読出来るとは思わないし、オレの銀行の借り入れ残高とかは調べてないから、仮にですよ、オレがサラ金から金を限度額いっぱいまで借りていて、もはやどっこも貸さないというような多重債務者であっても、上記の書類がそろっていて、事業計画&予算案をでっち上げて、面接で適当なことを調子よく話せば、数百万円の金がおりる、ということです。

借りておいてこんなことを言うのもなんですが、
カネを貸す覚悟、みたいなものが、ないんですね。所詮、他人のカネだから。

金利、1%ちょいなんで、どんなところよりも安いから、得なんですけどね。

今日、知り合いが紹介してほしいというので、一緒に行ってきました。
そんときに、オレの担当者がいたので、ちょいと話したんですが…。

なんでも、回収が焦げついてるやつがあって、それもかなり悪質なのがあるんだとか。
事業計画書に記載されてるような事業計画はなく、預金通帳の写しも偽造されたものだったということが、最近になって判明したのだとか。融資金額1200万円。どーやら、すべて飲み食いに消えたらしい…。

ね、だから言わんこっちゃない。
預金通帳だって、現物じゃなくて写しでオッケーなんだから、偽造しようと思えば簡単に偽造出来るし、事業計画なんて、それこそどーにでもなります。
ちゃんと信用機関を使って、申込者の取引先にもあたって調べて、ってしないから、与信がザルなんですよ。

それで、どーするのさ、と聞くと、
書類が偽造だったのだから、刑事告訴することを検討している、んだと。

オレ、アホか! と、思いましたね。
そりゃ、私文書偽造か詐欺か不実記載かそのあたりの犯罪の構成要因にはなってるんだろうが、んなもん、刑事告訴なんかしたら1円も回収出来ません。告発された当人がパクられて、それ相応の科料を科せられて終わりですわ。
で、回収出来ずに、通常の会計だと、損金扱い。

貸したカネを回収することが、最優先になってないんですね。
やっぱ、役人の考えることは、ノンキですわ。
こんなもん、銀行でもサラ金でも、目の色変えて追い込みかけますよ。
なんとしてでも回収しないと、メシが食えなくなるから。
でも、この人たちは役人なので、回収出来なくても、減俸も降格も、出世に響くこともないんですよ。だから、自分のカネを貸してたら、と、考えることがない。ハナから、そういう回路がないんです。

どーせ、税金なんです。
こんな人たちが、オレたちの払った税金を、使っています…。


今日は、久しぶりに、アイリッシュ・トラッドの至宝、チーフタンズを聴いてます。
生きる無形文化財とは、彼らのことですね。世界文化遺産に指定してもらいたいくらいです。
どうせなら、彼らの活動にこそ、税金の投入を!



The Chieftains / 『The Star of County Down』

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