2006年2月18日土曜日

フォーク喫茶にいく





東大阪に『夢楽館』というフォーク喫茶なるものがあります。
ま、むかしはフォーク喫茶もたくさんあったんでしょうが、今は、まずないですね。
で、『夢楽館』は、名前だけ知ってて、行ったことはなかったんですが、こなだい東大阪に仕事で出かける用事があったので、そのついでに初めて足を踏み入れてきました。

フォークのライブ、やってるんです。
チャージは、コーヒーが付いて500円。
ステージで歌ってるのは、プロなんかアマなんかはわからないけれども、とりあえずは何十年もフォークを歌い続けてる年季の入ったオッサンばっかりです。
オリジナルを歌う人もいれば、岡林信康とかをコピーしてる人もいてます。

とりあえず、暗いんですけどね(笑)
でも、政治色はないし、四畳半的でもないし、牧歌的で、笑いもあって、ほんわかしてて、オレは嫌いじゃないです。

カンパ300円とか、中途半端にカネをせびるところが、はっきりいって意図がよくわからないし、方法論としてすごく古いし、学ぶところなんかひとっつもないとも思うんですが、でもね、なんかなごむんです。

たぶん、自分が甘えたいんでしょうけどね。
でも、そういう場所があってもいいとも思います。

ただ、ひとつだけ無条件に、いい!と思えることがありました。

アメリカやアイルランドあたりであたりまえのように存在しているウイークエンド・シンガーの存在が、ここでは認められていること。
普段は医者やってるオッサンが、週末だけはここにやって来て、ギターを爪弾きながら歌う、そういうスタイルです。
そこには革新的な表現なんてどこにもないし、あくまで趣味の範囲なんですが、普通に音楽を演奏することを楽しむことが、認められている、ということです。
その延長で、週末にふらっとやって来て、聴いてくれる人がいるところで演奏する歓びが、普通に認められている、ということ。
音楽が、庭に花を植えて育てるのとおなじ感覚で、生活に根付いているんですね。
そういう意味で、こういう店があるのはいいことだな、と、オレは思ったですよ。

「知る」ことは、「好き」に負けるんです。
「好き」は、「楽しむ」に負けるんです。

ここの人たちは、楽しんでました。
それだけでも、価値はありますわ。


本日は、そんなわけで、久しぶりにフォークを聴いてます。
オレの場合、フォークといえば、友部正人がダントツ。
ダントツで、言葉の使いかたが上手いです。歌に艶もあります。




友部正人 / 『振り返ると、東京』

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