2006年11月3日金曜日

ジャグ・バンドに首ったけ☆


昨日、寧楊さんから、Travis Trittなんちゅう激渋ミュージシャンのこれまた激渋PVを紹介していただき、久々にジャグ・バンドがマイブームになりそうな今日この頃のルイスです。

いや、Travis Tricttは、ジャグ・バンドではないんですけどね。ま、アーリー・アメリカン・ミュージック繋がりということで。

ジャグ・バンドといっても、あんまり馴染みがないでしょうが、といって説明するのもちょっと難しいジャンルではあります。

はい、今日はマニアックです☆

えーっと、
なんと言えばいいのか。
ほら、楽器って、いざ買うとなると高いじゃないですか。ほいで、楽器の代わりに、身近にある日用品を楽器に見立てて、音を出し、それで演奏してしまおう、と、そーゆーことが原型になってるんですわ。
だから、ジャグ・バンドのジャグっていうのは、アメリカで使われている業務用の薬瓶のことでして、これを使ったから、ジャグ・バンド。
ひと抱えもある大きな薬瓶の口のところにクチビルをあてて、笛を吹く要領で吹いてみれば、内部で共鳴して低音が出るんですよ。ベースやチューバを買うカネのなかった黒人が考えた生活の知恵ですね。
あと、洗濯板を使ったり、スプーンを2本組み合わせて打楽器にしたり…。

要するに手づくり楽器集団がジャグ・バンドということになるんですが、
みんながこれをやるもんだから、音楽的にはごった煮なんですね。
オリジナルは黒人なんですが、インテリ白人がそれを発見して、アメリカでは1920年代に大流行、60年代に一瞬リバイバルがあり、その後イギリスにも飛び火…、ってかんじでひろがっていくんですが、といっても手法の話なので、その音楽性は、そのときどき、場面場面で、好きなように好きにやるというかんじで。

それが、いつしかひとつのジャンルとなって、楽器を変なふうに演奏して、笑わせる、でも、基本はカントリー。なので、なぜか必須楽器はバンジョー。で、なぜかバカ上手☆ というジャンルになってしまったのでした。

日本だと、今、バンバンバザールとかリトル・ファッツなんかがこの系譜を継いでますね。ちなみに、高田渡で有名な武蔵野たんぽぽ団は、日本で最初のジャグ・バンドだったとオレは踏んでおりますが。

ほいで、ジャグ・バンドの魅力は、やはり楽器の運動会というかドンチャン騒ぎのようなかんじで、愉快痛快に演奏してくれるところにあるのですよ。瓶や洗濯板(今はそれを使わなくてもジャグ・バンドなんだけど)をいくら使おうとも、お通夜のようなどよ~んとした演奏は断じてジャグバンドとはいえんのです。これはある種、東欧ジプシー・ブラスのバンドに通じるもんがあります☆

そんなわけで、本日聴いていたのが、アサイラム・ストリート・スパンカーズ。
ザクザク正確に刻まれるギター・リズム、バッチリなうえに楽器演奏のテクニックも達者で言うことなし。それと、わけのわからんパワーを放つボーカル(笑) 結構いいかんじのエンターテイメントとアレンジ、そして雰囲気を提供してくれるのですよ。

5、6年前の初来日のときに観た彼らのステージは、オレのなかでは伝説コーナーに収まってますから(笑)

で、さっきちょっと調べてみたら、今年、来日してやんの! しかも、もうツアーが終わってる(笑)
惜しいことをしましたわ。
ちなみに、マイミクさんの眠眠さんが行かれた狭山のフェスにも出てた模様。眠眠さん、観た?


本日の1枚:
『サイド・ショウ』
アサイラム・ストリート・スパンカーズ / サイド・ショウ

0 件のコメント: