2006年3月15日水曜日

出場取消

先週の話になりますが、北海道の駒大苫小牧高校の3年生部員らが卒業式後に居酒屋で酒を飲んでたのがバレて、今年の春の高校野球出場を辞退しましたね。
辞退といっても、どーせ高野連から圧力がかかって、かぎりなく出場取り消しに近いと思うんですけどね。

でも、これっておかしくない?
だって、酒飲んでたのは、卒業式が終わって、その日の夜でしょ。卒業してるじゃん。卒業証書も発行した後でしょ。じゃ、OBなんじゃないの? 記事をもっかい調べてみたら、やっぱ3年生部員となってるんですけど、でも、どう考えてもOBでしょ。

高校野球が教育の一環で、人格形成の場で、だからこそ連帯責任というものがあるという理屈に、それもひとつの考えかただろうから、文句を言うつもりはございません。いや、言いたいことは山とあるけれども、それは今回の本論じゃないので、いいです。

ただ、OBの不祥事なんてものまで持ち出したら、ほとんどの高校は出場を辞退しないとダメなんじゃないの?

ちなみに、駒大苫小牧の監督、辞任しましたけど、春の甲子園が終わったころには復帰が決まってますから。意味がわかりません…。

で、代替えで出場が決まった北海道栄高校。どっかで聞いた名前やな、と思っていたら、こないだ、理事長が7億からの巨額脱税で国税に摘発されたところですね。

卒業したOBが酒飲んだ学校は出場を取り消され、現役の理事長が巨額脱税した学校は出場。
で、一生の心の傷になりかねない、甲子園の出場取り消しを子供らは連帯責任によって課され、その監督者である監督は、1/4年で現場復帰、と。

子供らを教育する立場の大人たちは、好き放題やってますな。

これが、生徒の教育と人格形成を考える機関が下した判定?
どっちの罪が重いんだか…。
高野連は刑法を読み直したほうがいいですな。ついでに、修身の教科書も読め!って言いたいですけどね。


というようなことを、高校時代に甲子園に出たことのある友だちと話していたんですが、なぜこんな話に及んだかというと、WBCでの日本代表vsアメリカ代表の一戦での、例の誤審。。

日米韓のメディアが、誤審だということで論調を揃えているし、審判がアメリカ人のしかもマイナーリーグの審判であることなどの、大会の運営面での問題点も指摘されているので、その点、これ以上言うことはありません。

ただ、
日本の野球界には、この大会の運営に参加するだけの力、組織というものがないんですよね。
件の誤審に関しては、質問書なるものを大会運営事務局に提出したらしいですが、それを提出した組織が、日本野球組織なる団体。今回のWBCに参加するために出来た団体なので、権威がないんですよ。だから、質問書もおそらくは適当にあしらわれるだろうし、そもそもが、大会の運営づくりにおいて、当初から相手にされてませんでした。

日本の野球界というのは、とってもいびつなところです。
サッカーや他の競技団体と比べると一目瞭然なのですが、組織が一本化されていないんです。全体を束ねる協会が、日本の野球界には存在しない。
プロにはセ・リーグとパ・リーグの連盟がそれぞれあり、それを統括するかたちでコミッショナーが存在していますが、どこに位置づけられるのかよくわからないオーナー会議のほうが幅を利かせています。
そして、プロとはべつに、社会人野球のための日本野球連盟があり、それとは独立した組織として、日本学生野球協会があり、高野連があり、その上部組織として日本アマチュア野球連盟があります。
これらはすべて連盟なので、結びつきが緩やかで、連盟よりも、連盟を構成する団体のほうに力があります。
そんなわけなので、日本の野球界には、それぞれの思惑を持った団体が多数存在し、それを一本化する協会が存在しないのです。だから、国際社会を相手にした場合、日本の窓口がわからない。日本の野球で国際ルールの適用が遅れているのも、そんなところに原因があります。案の定、WBCでは、日本の清水投手が、日本だとボークならない仕草で、ボークをとられてました。。

駒大苫小牧の甲子園出場取り消しからえらいところまで話が飛躍してしまいましたが、そんなことをつらつら考えながら、WBCを観、今年も阪神タイガースの勝敗に一喜一憂するのだと思います。。

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