2006年3月30日木曜日

アマゾンにてボロ儲け?





仕事がいよいよヤマ場です。
ヤマ場なんで仕事ばっかりなんですが、それだと気が滅入ってくるので、やっぱり日記を書きます。

今日は南米のアマゾンのお話。
ちょっとね、書いておきたいことがあるんです。

南米のアマゾンは、ペルーとブラジルの両国にまたがっているんですが、ペルー側のアマゾンに、オレは畑を持っております。
約30,000坪。約10ヘクタール。日本じゃありえない広大さですが、基本はジャングルなので、安いです。
買ったんですが、どうしてこんな土地を買ったのかという話をはじめてしまうと、本日の日記の主旨から外れてしまうので、それは明日に持ち越すことにします。

ここで農場を経営しています。経営というほど大げさなものではないんですが、まあ、人を雇って畑を耕しているわけです。
主に栽培しているのはコショウです。ただし、それは安定収入を得て農場を円滑に運営していくために栽培しているのであって、この農場のメインの仕事ではありません。
ここでは、カムカムという果物の栽培実験をしています。
カムカムとは、ペルーにあるアマゾン川上流に生育するフトモモ科の果物で、学名をミルシリア・ドゥビアといいます。直径約2cmの果実にはビタミンCが豊富に含まれていて、100gあたりの含有量はアセロラの約2倍、レモンの約50倍。グァバによく似ています。
これがね、この地では自生しているんですが、なんせ、栽培が上手くいかない。
こんだけのビタミン含有量ですから、世界中に需要があるんですよ。でも、栽培出来ないから、安定供給出来ないわけで、ジュースなんかの商品化が進まないわけです。商品化したい企業は、世界中にたくさんあるんですけどね。
今、日本でも、すでに商品化はされてます。ときどき、健康ドリンクだとかサプリメントだとかで、見かけます。
でもあれは、栽培されたカムカムを使用しているのではなく、自生しているものを採集したカムカムを使用してるんですね。だから、商品数そのものが少ない。

話を少し横に逸らします。
採集をしているのは、現地の、ゲリラ部隊です。テロ集団ですね。
ペルーといえば、10年以上前になりますが、日本大使館が占拠されました。あれは、MRTAのメンバーが起した愚挙ですが、他にもセンデロ・ルミノソを筆頭に、いくつかの共産主義を標榜するテロ集団が存在しています。さらに、コロンビアに拠点を置くコカイン・マフィアと繋がっている集団もいます。その種生んだんと共産主義テロ集団は反政府で利害が一致するので、手を結ぶことが多いんですが、最近では、締め付けの厳しいコカインではなく、カムカムの採集に励んでいます。
そうさせているのは、ペルー政府であり世界中の企業です。コカの葉が自生するところとかむカムが自生するエリアが重なっているので、コカを扱うならカムカムを扱ってくれ、と、彼らに交渉するわけです。で、彼らは今、カムカムの採集に励んでいます。コカは伝統的な植物だし、使用を誤らなければ健康食品にもなり得ますが、いかんせん、マフィアと結びついてしまっているので、世界に厄災をもたらすことのほうが多いのだから、それならカムカムを採集してくれ、と、そういうことです。

もうひとつ話を横に逸らしてみます。
コロンビアのコカイン・マフィアはクリントンとブッシュがかなり目の敵にしたので、今では往時の半分以下の勢力になっているそうですが、それでも、コロンビアの山奥に今でもコカインの精製工場を稼働させてせっせとコカからコカインを抽出しています。ペルーのアマゾンに住む連中にコカを栽培させて、それを後に生み出す莫大な利益から比べたら驚くほどの安価で買い上げ、コカインを精製しています。
ペルーの農民は貧乏ですから、少しでも高く売れるものをということで、コカを栽培します。夜中に、コロンビアから飛行機がやって来て、アマゾンのジャングルのなかの空き地に着陸し、そこで栽培されたコカを買い上げます。そのあたりの警察はコロンビアのコカイン・マフィアに買収されてますから、コロンビアから飛行機が飛んできて密入国密売しても、おとがめなし、って図式。
そりゃペルー政府は、地下経済が大きくなると困るしアメリカにも睨まれるので、彼らにコカを栽培してもらいたくないし、禁止もしてるんですが、なんせ、農民は貧乏だし、他の作物よりもコカをつくってるほうがまだ儲かるから、やっぱ、コカを栽培しますよ。このあたり、きっちりと経済の原則で動いてます。

えーっと、話がどこまで逸れたのかな?(笑)
そうそう、そこで、カムカムが登場するんです。需要はなんぼでもありますから、とにかく採集してくれ、と、彼らに持ちかけたのが世界中の企業とペルー政府。コカはやめて、カムカム。たしかに、コカからカムカムに移行しても、経済的には見合います。今じゃ、コカイン・マフィアの下請けをしていた連中だけでなく、テロ集団までがカムカムの採集を資金源にしてますから。
ただ、問題なのは、採集だと、限界があるってことですよ。獲ったら、その年はそれで終わりだもん。
松茸みたいなもんです。見つけて、採集して、売って、それで終わり。見つからなければ、それまで。
これでは生活が安定しません。なので、栽培。なんか、狩猟社会から農耕社会に移った人類史の縮図を見るようなかんじですけど。

とにかく、そんなわけなので、栽培に成功すりゃ、ボロ儲け出来る。
なんとか栽培に成功して、大量に安定供給して、ボロ儲け出来ないものかと、まあ、そんなことを目論んでいるわけですよ。
その栽培をね、なんとか出来ないものかと、オレはやってるんです。
果物ですから、基本は接ぎ木をしていくんですが、詳しい話は省くとして、いろんな組み合わせを考えてやってみても、なかなか上手くいかない。
果実がまったくつかずに枯れてしまう場合もあるし、実が出来ても、全然小さかったりするんです。もう10年はやってるんですが、なかなか上手くいかない。

日本の大手飲料メーカーからは、研究費と称して、いくらかのお金はせしめてます。
去年は、それで軽トラックを買いました。その程度のお金ですけどね。
でも、研究費をもらっている以上は、毎年、レポートを書いて提出しなければならんのです。でなければ、翌年の予算が出ません。

今年もレポートを書く季節がやってきました。
また、不首尾のレポートを書かねばならんのか…。キツいです(笑)

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