2006年3月25日土曜日

奈良では少年は深夜に出歩けません





奈良県議会で、おせっかいな条例が可決されましたね。これ、全国の地方自治体にも飛び火するんだろうか?

「少年補導に関する条例」。

要するに、少年が不良行為を行なった場合、警察は補導する、というんですよ。

で、該当する不良行為なんですが…。

飲酒、喫煙。競輪・競馬・競艇の投票券購入。買売春。暴力行為、恐喝。ストーカー行為。窃盗。暴走行為、無免許運転。催眠剤などの薬物の違法使用、暴力団との交際、18禁図書・サイトの閲覧。
まあ、このあたりまでいいです。というか、こんなものはわざわざ条例で改めて法令化するまでもなく、それぞれの法律がすでに全国区で存在しています。

問題は、ここから先。

正当な理由なく、深夜(23時〜翌4時)に徘徊する行為。
正当な理由なく、保護者に無断で外泊する行為。
正当な理由なく、義務教育を欠席、早退し、街を徘徊する行為。

これを条例で規制する、というんですよ。というか、これを規制する条例が可決されましたよ。それも、圧倒的多数で。

少年というのは19歳まで含まれますからね。
19歳って、結婚出来ますよね。働いてる人もいますよね。
でも、深夜、遊びに出てはいけない。
でも、無断外泊したら、補導されます。
少年たち、夜は家でおとなしくしてろ、と、奈良県に決められちゃってますよ。

小中学生の不登校児、大変ですね。
義務教育って、親は子供に教育を受けさせる義務があるから義務教育なんであって、子供にとっては権利でしょ。
それを子供が正当な理由なしに欠席したら、補導ですか。
それなら、不登校児、全員補導ですよ。
不登校で引きこもりの少年が外出するだけでも、それは引きこもりから抜け出す第一歩になるというじゃありませんか。でも、外出したら、補導。

これは、おかしくないですか?
少年が犯罪に巻き込まれることも、少年が犯罪を犯すことも多くなってきたからこそ出来た条例なんでしょうが、ちょっと行き過ぎでしょ。

だいたい、国や県に、なにが不良行為かなんて、決められたくないですよ。それは、家庭がやるべき問題だと思いますよ。そこ家庭がダメになってるからって国や県がしゃしゃり出でくるのは、おせっかいというものです。どうせなら、家庭が本来の機能を発揮出来るような環境をつくるのが、国や県の仕事でしょう。

ちなみに、この条例は、不良行為(笑)をしている少年を見かけたら、一般市民は警察に通報する義務が課せられてますから。見て見ぬふりは、パクられますよ〜。


最近、PSE法(電気用品安全法)の問題で、ヴィンテージ楽器が対象除外されましたね。ミュージシャンが反対の声をあげて、法律が修正されたんですけどね。
でも、
役所がこれはヴィンテージでこれはヴィンテージじゃない、って決めるのは、やっぱりおかしいですね。


最近の法律は、おせっかいなのが多いです。
『時計仕掛けのオレンジ』が、現実になってきています。

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