2006年1月10日火曜日

間違い電話は続くよどこまでも





話は年末まで遡ります。

たまたま誰もいない事務所の電話が鳴り、留守電に電話の主からのメッセージが録音されてました。妙齢と思われる、女性の声。

「杉田工務店ですけど、壁の張り替えの件でお電話差し上げました。またご連絡いたします」

オレは、壁の張り替えを頼んだ覚えはなく、杉田工務店なる店も知らないので、これは間違い電話です。しかし、オレんとこの電話は発信者番号通知を申し込んでいないので、電話の主の番号は表示されません。留守電には、またご連絡いたします、だけで、○○○番まで折り返し~、といったことは入ってません。

だから、放っておきました。
また、間違いに気づかんかったら、電話してくるやろ、と。

で、年が明けて、昨日。日曜日。休日。

電話が鳴るので出てみると、
「杉田工務店ですけど、壁の張り替えの件でお電話差し上げました」
と。件の留守電とおなじ、妙齢と思われる、女性の声。
「え~っと、なんの件ですかいな? ウチは壁の張り替えはお願いしてませんが」
「へっ?」
「間違えてますよ」
「へっ? あの~、スナック・ベアさんじゃ…」
「違います」
「し、失礼しました」

ま、よくある間違い電話です。

と、思ったら、もいっかい、電話が鳴る。

「杉田工務店ですけど、壁の張り替えの件でお電話差し上げました」
と、またしても、妙齢と思われる、女性の声。ひつこい。
「だから、うちじゃないですよ。何番におかけですか?」
「○○○-○○○○番じゃないですか?」
「あー、たしかに番号はそうですけど、うちじゃないですよ」
「…そうですか。…失礼しました」

なんか、納得がいかないご様子。

そしたら、だ。またまた電話が鳴るんですよ。
留守電から数えて4回目。今日だけで3回目。
「イバタさんのお宅ですか?」
今度は、妙齢と思われる女性の、おそらくは娘さんらしき人の声。しかも、名乗らない。
なるほど。スナック・ベアのオーナーの自宅の番号かなにかと思ったわけですね。
でも、残念ながら、違う。オレは関係ない。オレは、イバタさんじゃないです。
「違いますよ」
「失礼しました」

なんなんだか。
よほど、のっぴきならないらしいです。

もうかけて来ないかと思ったら、数分後、再び電話のベルが!

「何度も申し訳ございません。杉田工務店です。あのぉ、スナック・ベアさんじゃないんですよね…」
今度は、オッサンの声。
「全然、まったく、なにひとつ、ウチはスナック・ベアさんとは関係ないですよ。パーフェクトに、間違い電話ですよ」
「はぁ、そうですか…」

思うに、杉田工務店は、オッサンが社長で、その奥さんが専務だか経理部長だかのとにかく職人さんではない唯一のスタッフで、家族経営的なちっこいところで、高校生くらいの娘さんがいて、その娘さんが私学の女子高なんかに通っているもんだから、カネもかかるわけで、スナック・ベアの壁の張り替えは話をもらったときからなんとしても受注しなければならない案件となっていて、それがどこかで電話番号を間違えたもんだから…、なんて妄想は膨らんでいくばかりなんですが、なんにせよ、オレんとこはまったく関係ない。

さすがにこれ以上は電話もかかってくることもなく、やれやれと思って、迎えた次の日ですよ。
佐川急便から電話。オレじゃなくて、社員さんがとったんですけどね。
「イバタさんのお宅ですか?」
「違います」
佐川急便は、電話してきて在宅確認してから配送してくることが多いので、その電話だと思われますが、にしても、イバタさん?

もしや、杉田工務店が、電話番号が間違ってて連絡がつかないもんだから、イバタさん宛になにか出したのか? もしくは、イバタさん/スナップ・ベアの連絡先として、ウチの電話番号が各地に出まわっているのか?
佐川急便の荷物、荷主と宛先の確認をしなかったことが悔やまれます。ま、電話を受けた社員さんは、間違い電話のやりとりを知らないので、それも宜ないことですが。

で、それから数分後、玄関の呼び鈴が鳴る。
すわっ!佐川急便、もしかして配送に来たのか?
と、思い、オレはいそいそと玄関口まで来ましたよ。
で、玄関のドアを開けた瞬間、
菜っ葉に塩をぶっかけたような、生気のないにいちゃんが突っ立ってました。
「ヒラノと言います。クリスチャンなんですが、このたび皆さまに聖書に慣れ親しんでいただこうと思いまして…」
あーっ、もう!

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