2006年1月15日日曜日

鳩おじさん





午前中の通常の出勤時間、扇町公園を横切って梅田方面へ向かって歩いていたときのことでおます。

ときどき見かけたような気がしないこともないような気もするのだけれど、鳩オジサンがいました。
なんの餌かは知らぬが、サイババの砂金よろしく、どこからともなく餌を出してきては、鳩の群れに向かって投げ入れているのですよ。
で、あっという間に、鳩オジサンは鳩に囲まれる。
鳩に囲まれた鳩オジサンがいれば、お子らは、当然のこと、寄ってきますわな。

お子たちがなついているのは微笑ましい風景に見えるんですが、あれは、おそらく、お子らの親が知るところとなれば、即座に、あんな怪しいオッサンに近寄っちゃダメです!となるのでしょうな。

実際、平日の午前中に、いい年をしたオッサンが公園で鳩と戯れている図は、怪しいと言えばかぎりなく怪しいけれども、むかしは、こんなオッサンが、たくさん棲息していたような気がします。
都会には、このような、なにをしているのかさっぱりわからん謎なオッサンが、しかし、人畜無害なオッサンが、たくさんいたように思います。

そーいえば、ガッコの門のまえには、型押しのオモチャを売るオッサンとか、いたじゃないですか。

怪しい人種が、どんどん棲息出来ない世の中になってきてますね。
でも、そんな、クレンジングされた世の中はまっぴらです。子供を持たないオレは、そう思います。
それがどれだけ不健康な社会なのかは、オーソン・ウエルズの『ブリキの太鼓』のような古典にすら、すでに指摘されています。

ここ天満は、下町の香りを残しているだけあって、まだ、怪しい人種が他よりは多数棲息していますが、それでも、昔に比べればもちろん減っています。それはなにも、正道会館があるせいではないでしょうに。

そのうち、オレも始末されるのでしょうかね?(笑)
なんせ、昼間っから、割烹着着て天満市場で野菜やら魚やらを買って、市場の人と談笑し、ウロウロしているような人間ですから。
でも、鳩オジサンがポップコーンを投げて鳩と戯れているあいだは、子供たちが鳩オジサンと戯れているあいだは、オレも大丈夫のような気がします。

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