2007年3月28日水曜日

あっかんべー


ZAZEN BOYSも好きやしあふりらんぽも好きやしHiGEも好きやし犬式も好きやし銀杏BOYZも大好き。ええ年して、ラテンも土臭い音楽も好きなくせに、やっぱ、パンク・ミュージックが大好きなルイスです。

なんやろね。

パンクというのは、初期衝動そのもので、意味なく殴りたくなる衝動、思わず唾を吐いてしまうような若い行動、気がついたらガッコとは反対方向の海に向かう電車に乗ってるような、なんら建設的ではない、でも、やむにやまれぬ行動の象徴です。
日頃、商売は社会の役に立ってなんぼ、などとエラそーに言ってるくせに、オレ、やっぱ、パンクが好きなんですね。
いらついてね、誰彼なしにしばいたろか、という感情は、今でもむっくと顔を覗かせるときがありますから。ただ、大人になって、知恵もついて、そうした気配を感じとられないようにする術が身についているだけで。

この、ミドリという年若いパンク・バンドを見て、やっぱオレはパンクが好きなんやなあ、と、呆れながら思いましたわ。

桜の蕾がね、綻びはじめましたな。
風が吹けば、桜の匂いがかすかに届いてきます。夜道を歩いている折り、桜の香りが深く染み込んでいる大気の層に出会うと、今さらながらに、季節の巡りの疾さに驚かされます。
もう、じゅうぶんに落ち着いたものと思っていた自分の感情の層に、不意にぶつかって、そういうものの生々しさにハッとしたりすることがあります。
枯れる、
ということは、おそらく、一生、人にはないのだろうな。
ときおり、感情や欲望が凪いだように穏やかになっている状態が続くときもあり、それはそれで仕事も進み、悪くない気分であるのだけれど、その代わり、歯軋りするような辛さや想いが減ったぶんだけ、歓びや感動も、少し薄まっているような気もするのですよ。

かつて、自分が有していた、辛かっただけの日々や、息が苦しくなるほどの濃い感情が、急に懐かしくなるときがあります。
おそらく、たぶん、人は、こういうことを、繰り返し繰り返し、続けていくのだと思います。ふたつのもののあいだを、行ったり来たりする旅を、繰り返していくんでしょうな。

ジョンとヨーコがなにをしたか。記者に見守られながらベッドインしただけだ。
レイジは言語の自由を訴えてステージにフルチンで立っただけだ。
でも、それができなければ、パンクはクソです。

世界に対して、あっかんべーをする爽快感。
あっかんべーをして走り去るくせに、誰よりも淋しんぼう。
それがパンクなのだとして、ミドリは、久しぶりに出てきたパンクバンドですな。
きっと、売れない。
売れないからこそ、パンク☆




ミドリ / 愛のうた


ミドリ / あんたは誰や

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