2007年9月25日火曜日

9月25日は介護の日。 がんばらないためのクーポン券

9月25日は、介護の日です。
がんばらない介護生活を考える会、というのがありまして、そちらが提唱し、制定しています。
この会の活動にはP&Gやエリエールが特別協賛していて、24日、25日と、新聞に全面広告を出しています。

この広告制作には、オレもほんの少しだけれどもかかわっていまして、このたび、クーポンをつくりました。がんばらない介護クーポン☆ といっても、身内でしか通用しないクーポンだけれども(笑)

介護現場の実態は、オレもつぶさには知らないのですが、漏れ伝わってくるのは、やっぱり、介護する側が疲れてしまって、共倒れになるケースですね。これが一番、多い。ましてや今は、高齢者が高齢者を介護する時代なので、なおさらです。60歳のオジィが80歳の自分のお母さんを介護している、なんてことは、ザラです。共倒れにならないほうが、どうかしてるくらい。

介護でも病気でもそうなのですが、要は、どんだけ上手くそれと付き合っていくか、ですね。
そのためにこそ、頑張らない、無理しない。
これから長いこと付き合っていくんだから、頑張っても無理しても、続きません。
男と女もおんなじで、付き合いはじめのハイなテンションでずーっと頑張ろうとすると、疲れてしまって、プツンと糸が切れてしまいます。相方さんは、よく糸が切れてますけれどもね(笑)

で、クーポンをつくってみたのでした。
このクーポンを眺めているだけで、今んところ介護にまったく関係のない人は、介護の実態を想像する糸口としてもらう、実際に今現在、介護にあたってらっしゃる方には、どうか無理なさらぬよう、という願いを込めて。そして、自分の周りに介護で疲れてらっしゃる方がいれば、このクーポンをわたしてもらえるように。

本当は、「mixiを好きなだけできる」券、というのを入れたかったのですが、相当議論した末に、その券は見送りとなったのでした。mixiには介護されてる方が集うコミュがたくさんあって、情報交換をしたりグチを吐き出したりする場として活用されてもいるんですが、でもそこはあくまで仮想の場だし、そうではなくて、現実の場面のほうがよりシリアスなので、そっちだけでやろうよ!ってことで、その券は見送りとなりました。
その代わりに、「介護している友だち同士でパーティができる」券というのを、入れてあります。これ、いいでしょ☆

ちなみに、これらのクーポンは、実際に介護されてらっしゃる方からの、こんなことをしてもらえたらなあ、という要望を聞き取り調査して、そっから厳選されたものです。厳選する必要なんて本当はないんですが、厳選しないと、紙面に収まらないのですよ…。

このクーポンの対象者は介護者で、有効回数は、何回でも!です。
名付けて、がんばらないクーポン。
24日と25日の主要紙朝刊には、全面広告が載っているので、ぜひ、見てみてください。そして、切り取って活用してくださいませ。

こんなクーポンが載ってます。

●「ゆっくり昼寝が出来る」券
●「たまには旅行に行ける」券
●「好きなDVDを借りてきてもらえる」券
●「晩ご飯の献立を考えてもらえる」券
●「亭主とデートに行ける」券
●「お皿洗いをやってもらえる」券
●「つらいときに、笑わせてもらえる」券
●「ちょっとくらいの贅沢を許してもらえる」券
●「ストレス発散にカラオケでマイクを独占出来る」券
●「私の大好物を買ってきてもらえる」券
●「お世話をしている親の大好物を買ってきてもらえる」券
●「習い事を続けるために、協力してもらえる」券
●「一番風呂に入れる」券
●「ヘルパーさんにときどき相談に乗ってもらえる」券
●「おしゃれして出かけられる」券
●「一年に一度は温泉に行ける」券
●「汚れたシーツの取り替えを手伝ってもらえる」券
●「家族みんなが一番いい笑顔を見せてくれる」券
●「優しい言葉をかけてもらえる」券
●「夜中にオムツ替えを代わってもらえる」券
●「ソファの一番いい場所に座れる」券
●「友だちと長電話できる」券
●「代わりにオムツを買ってきてもらえる」券
●「介護している友だち同士でパーティができる」券
●「お世話をしている親にちゃんと薬を飲んでもらえる」券
●「お世話をしている親にちゃんと水分をとってもらえる」券
●「なんでもいいから褒めてもらえる」券
●「好きなときに散歩に行ける」券
●「ぼーっとしているときは、そっとしておいてもらえる」券
●「今日は一日お休みをさせてもらえる」券
●「家族にマッサージしてもらえる」券
●「今夜は店屋物で許してもらえる」券
●「お風呂掃除をやってもらえる」券
●「ゆっくりと読書を楽しめる」券
●「入浴の介護を手伝ってもらえる」券
●「たっぷりと愚痴を聞いてもらえる」券
●「少しくらい寝坊ができる」券
●「あのころのようにドライブに連れていってもらえる」券
●「なにか秘密のプレゼントがもらえる」券
●「趣味をもうひとつ増やせる」券
●「トイレまで連れていくのを手伝ってもらえる」券
●「ヘルパーさんに介護のコツを教えてもらえる」券
●「代わりにお料理してもらえる」券
●「お洗濯をやってもらえる」券
●「気のすむまで孫と一緒に遊べる」券
●「美味しいお茶をいれてもらえる」券
●「うたた寝をしているときは毛布をかけてもらえる」券
●「ときどきレストランで食事ができる」券
●「たっぷり映画が観られる」券
●「家族にオムツの世話をまかせられる」券


べつに介護だけじゃなくて、いろんな場面でヘビーな事態に直面している人に、オレは、頑張れ!と言ったことがありません。
人には、頑張りたくても頑張れないときがあって、そんな人に向かって、頑張れ!というのは、あまりに酷だし、逃げ道をなくしてしまうだけです。
人は、頑張りたいと思ったときには、放っておいても、頑張るものです。自分自身で、頑張ってると気がつかないときほど、じつは頑張ってます。頑張るというのは、熱中する、ということに他ならんのですから。

オレのトップページ書かれている座右の銘は「わかっちゃいるけど、やめられない」ですが、ご覧になった方がこれをどう受け取るかはさておき、頑張るということはそういうことだろ?と、オレは、思っています。これ以上やると寝不足になって次の日に差し支える、でもやってしまう、それが頑張るの正体だとオレは思っているので、人は、頑張りたいときが来れば、放っておいても頑張ります。

でも、介護は、ちょっと違う。大切な人や肉親の面倒を見るのに義務感に駆られてやる人はやはり少なくて、たいていは、愛情の発露として、自然と介護に向かうようです。でも、そこには、私がやらなくて誰がやる!といった、使命感がね、どーしてもありますね。
その使命感はもちろんすごく素敵なことだしなくてはならないものなんでしょうが、そのせいで、頑張りすぎちゃう、無理しちゃうってことがあるのもたしかです。

なんとかね、すこしでも肩の力を抜いてもらえたらな、ということから、このクーポンは生まれました☆

たまには真面目なことも書いておかないと人格を疑われそうなので(笑) 今日は真面目な話。

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