2007年9月5日水曜日

缶詰バーに行く




東京から人が来ましてですね、どっか連れていかなアカンことになったんですが…。
変わったバーに行きたい!ってことになったんですが、オレ、酒を飲まんのだから、手持ちのバーなんてほんの少ししかない(笑)
サメがでっかい水槽で泳いでる程度では、変わってるとは言えんしなあ…。
鉄道模型走らせてるところは、理不尽に高いし…。

というわけで、思案したあげく、缶詰バーにお連れしたのでした。
まあ、缶詰バーも、最近では全国にあるみたいだけれども、行ったことがないとおっしゃるので。。。

大阪はミナミの道頓堀川べリにあって、まあまあ素敵なロケーションなのですが、そこで、よりによって缶詰バーをやってるお店があるのですよ。

めっちゃ久しぶりに行きましたが、相変わらず、おなじみの缶詰から珍しいのまで、各種取り揃ってます。

サバカレーやらオイルサーデン、コンビーフ、ホワイトアスパラ、焼き鳥といった定番ものがあれば、えぞ鹿カレーとかざざ虫とかの変わりものまで。ほんま、よくもまあこれだけ揃えたな!ってくらい、壁にぎっしりと並んでます。

ホワイトアスパラの缶を開けたらマヨネーズを出してくれるし、あっためたほうが美味しいもんはあっためてくれるし、なかなかいいかんじなのですよ。

でも、オレは、ほら、酒を飲まないですから、ちょっと居心地悪いんですよね。

むかし、高校生だったころ。
ドカチンのバイトを一番たくさんやっていて、えんやこら!ってツルハシ振りまわしたあとは、皆、決まって、酒屋さんで夕餉のひとときを過ごしてたんですね。

むかしのリカーショップって、店内の片隅にカウンターがあって、酒飲みは、そこでコップ酒を飲んでたでしょ。
サバの缶詰をアテにしたりしてさ。コップ酒の下に皿を敷いて、そこになみなみと注いでもらって、コップからこぼれて皿にたまった酒も、卑しい顔してちゃんとすすって(笑)
で、ドカチンの仕事は、3時くらいに終わるときもあるから、それから酒屋に直行して、まだ働いてる人を横目に昼間っから酒食らってるのがね、楽しいんですよね。
そういう集団に、オレも混じっていたのでした。

なかなか痛快でしてね。
端から見れば、どうしようもない飲んべえですけど、人が働いてる時間に遊んでるのって、オレ、好きなんですわ(笑)
で、カネもないから、一番安い酒を一番安いアテで飲んでるわけ。
その落ちぶれ感というか、世捨て人感がね、デカダンにちょっと惹かれたりもするオレは、好きなのですよ。

でもさ、繰り返しますが、オレは、酒が飲めないじゃん。
だから、飲めないオレが、ひとりでこんな店に行っちゃいかんですね。
ここは、本気で酒が好きな人たちだけが集う場所で、それなりの資格がいるはずなんですよ。
オレにはその資格はなくて、だから、どんなに行きたくても、ひとりでいくことはなかったですね。そういう、ドカチンのオッサンに連れていってもらうときだけ。

そういえば、むかしは、入店するのに無言の資格を問われる店が、多かったように思います。
お前はまだ小僧なんだから、こんな店にカネがあろうとなかろうと来ちゃダメだよ、と、いわれるようなお店。
万札でお勘定したら、お釣りの千円札が全部ピン札でキレイな扇形になって返ってくるようなお店とか。
そういうお店は、めっきり減ったように思うのだけれども、そう思うのは、自分がそれなりに年をとって、経験も重ねて、どんな店でも出入り出来る資格を知らず知らずのうちに得ているのかな、とも思います。

件の缶詰バーは、ようするに、むかし懐かしの酒屋の上っ面をなぞっただけの、お気軽なお店です。
なので、飲めないオレひとりでも、お気軽にひとりで行けます。


今日はご機嫌なスカを☆


本日の1枚:
『Too Good To Be True』
St-Petersburg ska-jazz Review

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