2007年12月8日土曜日

路上の本屋さん


オレが住んでいる天神橋筋の商店街には、道端に勝手に店を広げている連中がたくさんいてですな、そのなかには雑誌を売ってるオッサンもいます。

大半が漫画の週刊誌で、駅のゴミ箱なんかから拾ってきてですな、そいつを並べて売っているのですよ。すべて100円。発売日の夜には並びますから、これ、重宝してる人って、たくさんいるんじゃないかな。

オレは、漫画雑誌はすべてコンビニでの立ち読みですませてますから、今さら買うことはないんですが、漫画以外の週刊誌でたまにほしいものがあって、そういうときは100円握りしめて買いにいってますわ〜。

あれ、ショバ代とかどうなってるんですかね?
イラストレーターのタマゴみたいな人たちは、道端に店を広げて、カネもらって似顔絵書いたりしてるじゃないですか。あれは、結構、ヤクザにショバ代を請求されたりされて、いじめられてるらしいですわ。まあ、それ以前に、警察がうるさいだろうけれども。

雑誌を売ってるオッサンは、場所にもよるんだろうけれども、1日に30冊程度は売り上げるって言ってましたから、日商3,000円。仕入れも固定経費もゼロだから、まるまる粗利になって、月で計算すると90,000円の儲けですか。
ヤクザが抜くったって、いくらも抜けないじゃないか(笑) 今度、詳しく聞いてみよう。
でも、90,000円の売り上げが立つのだったら、ビッグ・イシューとかをホームレスの自立支援で売ってるよりは、儲かるんじゃないか?(笑)

ずーっと売ってるし、すぐそばに交番だってあるから、警察が知らないわけはないんですね。なので、対警察問題はクリアしてると思われます。一応、道交法だとか故買法だとかの違反になるとは思うんですが、んなところまで杓子定規に法を適用してたら、オッサン連中もせっかくそれで生活してるのにね、食いっぱぐれますからね。

犯罪には絶対犯罪と法定犯罪の2種類があって、たとえば殺人なんかは、法があろうがなかろうが犯罪ですわ。でも、スピード違反だとか、シャブをやっちゃいけない、なんてのは、法律があるからそれを破ると違反になるのであって、そういうのはね、適当にグレーゾーンを設けてね、ケースバイケースでやればいいんじゃないの、と、オレなんかは思うわけです。


むかし、ヨルダンだかシリアだったか忘れたけれども、中東のあのあたりでですな、やっぱり、路上に本を並べて売っているオッサンがいました。

天神橋筋の商店街の路上の本屋さんなんかとは店の規模が全然違っていて、5倍くらいはデカかったですな。横に10mくらい、延々と本を並べて売ってるんですよ。雑誌もたくさんあったけれども、普通の本がたくさん並べてあって、見てるだけでも楽しかったですな。

ところが、だ。

雨が降るんですよね。
天神橋筋の商店街のほうはアーケードがあるから雨が降ろうが槍が降ろうが商売にはそう影響はないと思うんですが、ヨルダンだかシリアだかのほうは屋根もなんもない普通の道端で、しかも剥き出しの土のうえで、おまけに、オレがいたその時期は1日に1回は必ず雨が降る雨期…。
で、雨が降りはじめればあわてて本を片付けてリヤカーに本を乗せてシートをかぶせて本を雨から守っていたのですが、雨が上がると、またいそいそと本を並べはじめる(笑) 剥き出しの、濡れた土のうえにね、汚れるのもおかまいなしに、本を並べていくのですよ。
そこまで汚れてもいいのなら、雨が降ってもそのまま並べておけばいいのに、と思わないこともないんですが、雨が降ると本を片付け、雨が上がるとまた本を並べはじめるんですな。
毎日、それをやってる(笑)
地面にシートを敷いて、シートで屋根をつくればいいと思うんですが、それはしない。
言葉が全然通じなかったので、なんでそれをしないのかはサッパリわからんかったのですが、なかなか不思議な光景だったですよ。

ただ、天神橋筋の路上本屋さんを見ていて思うのだけれども、こうやって商売することも出来るのだな、と。
むかし、インドはガンジス川のほとりで洗濯屋さんをしている人を見たことがあります。シーツや衣類を洗濯して、川岸にダーッと干しててね。なかなか壮観な眺め。
韓国のお葬式のときに登場する泣き屋さん、ベトナムで石を売っていたオッサン…。
人間、どんなことでも商売にして稼いで、生きていけるのだな、と、思ったもんです。



今日はジョン・レノンの命日なので。ベタですが。

本日の1枚:
『Jealous Guy』
John Lennon

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