2006年4月28日金曜日

'72 春一番





フジロックがはじまるずーっとむかし、70年代から続いている大阪のフェス『春一番』の音源がボックスで出るんですと。なんと、10枚組!
今までにもアルバムは出ているんですが、抜粋に抜粋を重ねた1枚なので、聴きたい演奏の9割方はカットされていたんですよ。それが、完全版で出るんです! 暴挙ですね! 誰が買うのか(笑) イヤ、オレが買いますけど(笑)

CD化されるのは、72年の『第2回春一番』です。24組89曲の収録に加えて、130ページのブックレット付きですよ。
第1回は関西勢だけの参加だったけれども、第2回目以降からは東京のバンドも招聘して、はっぴいえんどなんかも参加してるんですよね。はっぴいえんどのライブ音源なんてそんなにないから、もう、それだけで買いです☆

『春一番』は、1969年にアメリカで開催されたフェス、ウッドストックに影響を受けて、大阪で開催されたものです。プロデューサーの福岡風太が頑張ったんですよね。
最初は、71年、天王寺野外音楽堂で第1回目開催。出演依頼から広報までを手弁当でやっていて、商売の臭いのあまりしないフェスで、その伝統が今も受け継がれていますね。そこがね、いいんです。まあ、福岡風太がプロデューサーをやってるかぎり、商業臭はまず表にでないでしょうけどね。なんといっても、70年代フォークの残党なんで(笑)

天王寺野外音楽堂時代は79年に中断、場所を服部緑地の野外音楽堂に移して、95年に復活。それ以降は、毎年GWに開催されています。
オレは以前、服部緑地の隣に住んでいたので、そのときは、ふらっと聴きにいったもんです。そういう、ふらっと行ける気楽さが、これまたいいんですよね。前売りとか買わなくても、当日に思い立ってふらっと行ったって、絶対に入れるし。

その『春一番』も、じつは、昨年で第20回目を迎えたのを機に、終わるはずだったんです。
それを耳にしたときは、ああひとつの時代が終わったんだなあ、と思ったものですが、なんとなんと復活! やっぱり、次もやるんですと。

去年、高田渡が亡くなりましたね。『春一番』の主要メンバーであった高田渡の訃報に接して、プロデューサーの福岡風太が、やっぱ続ける!ってなったらしいです。
高田渡の歌を誰かが歌い継いでいかないと…、ってことらしいです。そういう牧歌的な願望は好きじゃないんですが、それはそれとして、出演メンツがいつもいいし、お気楽に行けるフェスだし、続いてくれるのはなによりです。

それにしても72年の完全版ボックス。
はちみつぱい、はっぴいえんど、あがた森魚、遠藤賢司、シバ、ごまのはえ、高田渡、武蔵野タンポポ団、なぎら健壱、乱魔堂、…、涎が出そうなメンツが揃ってます。

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