2006年6月30日金曜日

新日吉神宮、智積院、豊国廟

えー、恒例の京都神社仏閣巡り、月末にもかかわらず、敢行してきました。
押し迫った29日、なぜか昼間に6時間ほど、ぽっかりと時間が空いたんですよね。というか、ワールドカップ観たさに、仕事をセーブした結果が、これ。。
こんなんでいいんやろうか(笑)

タイトルの数字は、今回、初めて数えてみました。
オレのは7年前に買った、京都市観光協会が定価100円で発行している、神社仏閣・美術館博物館等々のスポットが載っている地図。こいつをスタンプラリーしてるわけどす。
んで、数えたことなかったんですが、どんだけあって、どんだけ行ってるのかがちょっと知りたくなって、今回、数えてみました。
そしたら、行かなあかんスポットは合計492ヶ所。昨日までの時点で、オレンジでマーキングされた踏破したスポットは、229ヶ所…。忙しい合間を縫っての年平均30ヶ所強の計算になるから、なかなかのペースやと思うんですが、それでもまだ半分も行ってへんのかいな! …ちょっと、茫然としました(笑) 今のペースを維持しても、あと9年かかるやん! …先は長いです。。

んで、今回は、東山七条を攻めました。有名な三十三間堂があるところですが、この周辺、いくつか神社仏閣さんがあって、それも大駒中駒と役者は揃ってるんですが、なんせオレの地図には、三十三間堂だけがポツンとオレンジに塗られている状態で、ちょっと気持ち悪かったので、この一帯をすべて塗りつぶすためにも、今回はここです(笑)

それとですな、ここにはマイミクさんのプレジンさんの宗派でもありお勧めのお寺さんでもある智積院があります。せっかくなので、今回はそこをメインに。

行ったのは、この3つです。本当は5ヶ所まわる予定やったんですが、それぞれが結構なてんこ盛りでして、今回は3つで打ち止め。

新日吉神宮(しんひよしじんぐう、じゃなくて、いまひえじんぐう、と読みます)

智積院

豊国廟


まず、新日吉神宮から。
まず、読みかたがややこしいです。新日吉というからには日吉神宮があるはずですが、そっちは、比叡山の延暦寺の近所に。そこの神社の神様を迎えて祀られたんで、新日吉。んで、日吉は、読みかたを変えると「ひえ」と読めるんですが、これがまた比叡山と音がおなじなので、そのままこの読みかたが採用されたんじゃないですかね。新は、「いま」の意味を含みますから、そのふたつをくっつけて、「いまひえ」。などと、オレはボーッと思っとります。
入口の鳥居門から、お稲荷さん、お猿さん、狛犬と、使いの神さんが賑やかに3種もいはります。猿は鬼門に祀られる神さんの使いですが、この神社は御所の鬼門にあたる比叡山の方角にはありません。ありませんがが、比叡山の神さんを祀ってるんで、その縁でお猿さんがいてはるんでしょうかね?
ま、そんな蘊蓄は、後日調べるとして…(笑)
神社をぐるりと取り囲むようにしてある京都女子大、高の婦女子さんたちを横目でチラリ、その度毎に相方さんに蹴りを入れられして、境内のなかに入っていくとですな、そこそこの大きさのある気持ちのいい神社ですよ。ただし、境内のど真ん中に見慣れんもんが。
菖蒲のような草を直径15センチほどの太さに束ねて、それを継ぎ足して、注連縄風にひとつの大きな輪っかにしたものが、境内のど真ん中に、デンと建てられてるんですわ。輪っかの直径約2メートルってところですよ。
なんのオブジェ?と思いながらそろそろ近づいていったんですが、もちろん近づいたところでわかるわけがありません。輪っかなんでくぐってみたいのはやまやまなんですが、はたしてくぐってもいいものやら…。
そしたら、近くに神社の関係者らしきオッサンを発見。これは訊くしかないですね。
あの巨大な注連縄みたいなのは、なんですか?
あれは、注連縄じゃなくて、茅の輪くぐりですよ。
くぐるんですか〜?
そうですよ、くぐるんです。年末の大晦日の真反対の6月30日に、茅の輪をくぐって、厄落としするんです。日本最古の宗教儀礼で、正確に6月30日じゃなくてもいいんですけど、今時分、全国どこの神社でもやってますよ。8の字を描くようにして、3度まわってくださいね。
そうなんですか〜。知らなかったです〜。んで、茅の輪ってなにで出来てるんですか〜? 菖蒲〜?
菖蒲じゃないです。茅(かや)です。
茅葺きの茅ですか〜?
そうです。
茅葺きの茅の枯れた茶色のしか知らなかったです。あたりまえだけど、本当はこんなに青いんですね〜。
あたりまえです。茅ヶ崎って地名があるでしょ。「ちがや」っていう植物です。
わかりました〜。ありがとうございます〜。
そんなかんじで思わず詳しいことを教わってですな、くぐってきました。これで、数々の悪行が染みついた身体も清められるわけですから、ラッキーですね。これからまた締切を破っても、たぶん大丈夫です(笑)

それにしても暑かったですが、次は、プレジンさん所縁の智積院へ。ファイルNo.230(笑)
新日吉神宮から歩いてすぐです。
山門のまえに辿り着いて、びっくりですよ。まず、デカい。想像していたより、かなりデカいです。山の麓とはいえ、こんな街中によくもまあこんなにデカい敷地があるな、ってくらいです。伽藍も20ほどあります。
んで、デカいだけじゃなくて、風格がね、すごいんです。
個人的には、本能寺の風格、きりっとした厳しく端正なたたずまいが好きなんですが、それに通じるものがあります。
見ればすぐに禅寺だとわかるほどに渋いんですが、空海建立の、真言宗智山派総本山です。風格があるはずです。京都五山のひとつ、東福寺とタメを張れるんじゃないですかね。
プレジンさんにこのお寺さんを進められたのは、「雨の日にお勧めの京都のスポット」というマニアックなランキング紹介の日記を書いたときなんですが、ここ、雨の日にいいかも。長い石畳の左右が、渋い植え込みの垣根になってるんですね。この風景がね、雨が降ってるときだと、より一層映えそうです。
真言宗なので、ご本尊は大日如来さんのはずなんですが、お不動さんを安置している明王殿があったり、行動に安置されていたのは菩薩さんだったりしました。どうしてなのかはわからないんですが、まあ、仏像は結構いろんなところに動きますからね。
ここ、名勝庭園と宝物館以外だと、拝観料を取りません。良心的ですね。いや、良心的というよりも、今も熱心な信者さんがたくさんいて、寄付でまかなえてるのかな。ハイヤーが何台も停まってました(笑)
宝物館には、国宝指定されている、長谷川等伯の障壁画がありました。楓、桜、松、葵とありましたが、どれも狩野派とはべつの意味での華やかさとダイナミックさがあって、しばらく見入ってしまいましたよ。
ところで、オレがお寺さんに参る最大の楽しみは、庭園を眺めながら縁側で昼寝することにあるんですが、ここは、とにかくデカくて、なかなか庭園まで辿り着けません(笑) 暑いなかを、新日吉神社からずっと歩きっ放し、早く寝っ転がりたいです!
で、ここの庭園。ちょっと変わってます。中国の廬山を模した、土地の高低を利用した築山・泉水庭なんですが、築山の右半分を占める刈り込みが、見事な流線型を描いていて、ちょっと見たことない風景です。巨大なまな板を斜めにして、表面を軽くねじったような…。この刈り込みを見るだけでも値打ちはあるかも。それとですね、縁側の下にまで池が張り出している点。庭を眺める書院が釣り殿みたいになってます。これも、珍しい。ここでやっと、少しだけだけど、念願のお昼寝をしちゃいました。至福のときですな。これがあるから、お寺さん巡りはやめられないわけで。

さて、今日は本当は都合5軒まわる予定だったんですが、ここまででかなりの時間を使ってしまい、残すところ、あと1軒しか行けません。んで、思案した結果、車をあずけた駐車場に一番近い豊国廟へ。
が、しかーし、ここで、豊国廟を選んだがために、えらいめに…。
あのね、京女大学の正門まで来たら、鳥居はすぐそこにあるんです。だから、これは、パッと見てパッと退散出来るなあ、ってかんじで。
豊国廟って豊国って名前がついてるくらいやから、明治以降の、軍神を祀ったりしてる神社やと思うよ、なんて、エラそうに蘊蓄を相方に語ってたんです。いや、その蘊蓄は、語った直後に出現した由緒書きに、豊臣秀吉を祀っている、という一文を発見して、お粗末な推測やということがバレてしまったんですが、それはまあ、どうでもよろし。
かなり山に入り込んでるんで、少〜し、イヤな予感はしてたんですけどね。
やっぱり、ですわ。
鳥居をくぐった瞬間に出現した、天にも昇る階段…。えっ!って思わず口から漏れて、目が点になるような、過去最大級の階段。これ、上るの? 直線距離で300mくらいありそうな…。山を削ってつくった石段が、直線距離で約300m程度ですからね…。すでに、炎天下のなかを歩きまわって、汗だくだくなんですけどね。
はい、上りましたよ。エンヤトットエンヤトット言いながら、相方の手を引っぱり引っぱられ、途中で休憩も入れて。ちなみのオレ、草履ですわ。鼻緒が擦れて、親指の付け根、皮が剥けました。
ほいでですな、最後の一段を上り切ったところで、やっと辿り着いた思いきや…、詐欺ですよ! 平坦な道が続いて、その先にまた、長大な石段が! しかも、今度の石段は角度が急! しかもしかも、そこから先、拝観料をとりやがる! 神社で拝観料を取るんじゃないですよ。国家予算でまかなってよ。
もうね、最後は膝が笑いました。ブラジル戦を闘ったあとの日本代表みたいに、ヒデみたいに、頂上で大の字になって寝ましたね(笑)
しかもしかも、こんな高いところまで上ってきたのに、山の樹々に邪魔されて、下界の景色なんてまったく見えやしない。んで、頂上にあるのは、秀吉のバカでかい墓のみ…。
これ見せるだけなんやったら、もっと低い場所につくってよ! お門違いのグチまで吐いてしまいましたよ。
ひとしきり寝て、あとは転げ落ちるように、下界へ。
明日、絶対に筋肉痛です(笑)

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